歯科医院経営のヒント満載 ニコラ・システムズ
no.1 no.2 no.3 no.4 no.5 no.6 no.7 no.8 no.9 no.10 no.11 no.12

花メールB
「花メール」の咲かせ方
 7月号で「ハっと物忘れナくそうメール」で「花メール」と名付けましたと、ご紹介いたしました。8月号では、その中身をじっくりとお話しいたしました。今月号は、花メールの咲かせ方を考えてみましょう。



「CCCの流れ」
 CureからCareへ、CareからCommunicateへ、が持論です。治療から手当へ、手当から情報へ、ともいえるでしょう。例えていえば、転んでヒザを怪我して、3針縫った、これは治療。転んだけど擦り傷で、ツバつけて治った、これが手当。そこに石があるから、気をつけて!のひと言で、転ばずに済んだ、これが情報です。この流れは、今の医療の、大きな流れに合致すると思います。また、患者さん一人ひとりも同じでしょう。

治療がひと区切りつけば、定期的な手当(メインテナンス)、さらに情報提供。花メールは、この大きな流れを踏まえてのシステムです。では、いかに、無理なく花メールを日常診療に導入するかを、お話ししましょう。もちろん、今回の話は花メールのみならず、何か新しいシステムを日々の診療に導入する際にも、参考にして頂けると思います。図1参照

●「土づくり」
 花を咲かせるためには、まずは、土づくりです。ここでいう土づくりとは、ベースになる考え方、大げさにいえば、ひとつの哲学とでも思ってください。

 「time and tide wait for no man」この諺は、よく「歳月人を待たず」と訳されます。しかし、よく原文を見てください。「tide=潮・潮流」が、和訳には表現されていないと思われませんか?英会話の先生(米国人)に尋ねたところ、このtideとは、船乗りにおける上げ潮のようなことで、言い換えればチャンスのことであり、歳月もチャンスも待ってはくれない、とのことでした。「time is life」については、4月号で話していますので、参照してください。限りある人生、効率よく生きましょう。

●「畑をつくる」
 土ができたら、畑づくりです。オープンカレンダー4月号や、待ち人おこらずシステム5・6月号の整備・導入を意味します。

●「種を蒔く」
 土ができ、畑が整備されたら、種を蒔きます。花メールシステムの導入とそれに伴うスタッフ研修です。

●「芽がでる」
 種を蒔いても、すぐには芽は出ません。水をやり、追肥をほどこします。超常連さんや、よく知っている患者さんにモニターになってもらっての試験運用。スタッフも慣れてきたら、キャンペーン開始。期間限定で、登録してくださった患者さんには、歯ブラシやムシ歯予防ガムをプレゼント。花メールのお知らせパンフレット配布や院内掲示もします。

●「花が咲く」
 芽が出て、やっと花が咲きました。患者さんに花メールが周知されて、システムの運用が日常的なものとなります。

●「実をつける」
 一見の患者さんが、常連さんに、そして超常連さんに。より細かなコミュニケーションによる信頼関係の構築とそれに伴う、患者さんの囲い込みです。
●「お花畑になる」
 良好な信頼関係にもとづく、補綴や定期的メインテナンス、PMTCやホワイトニングなど自費診療の情報提供です。さらには、e-hustleやe-doctor8月号への、展開です。

「ローマは一日して成らず」
Rome was not built in a day.
 
 この諺も皆さんご存じですね。やはり、当たり前のことですが、新しいシステムやスタイルを日々の診療の中に、しっかり根付かせるためには、ステップを踏むことが肝要です。こちら側が、一歩一歩確実にステップを踏むことによって患者さん側も、一歩一歩、階段を登って行かれます。1月号で紹介した、スパイラル(螺旋階段)を思い出してください図2

 最後に、ステップにちなんだ名句を添えておきます。1969年に、人類が初めて月に降り立った時の言葉です。
「This is one small step for man, but a giant leap for mankind.」




NEXT>>

2004 Copyright SACRA Dental Office All Rights reserved

ページの先頭へ TOP PAGEにもどる