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オープンカレンダー

 3月号・4月号の連載で、オープンカレンダーのことを話しました。何かしら可能性(ポテンシャル)を感じ取られたのはないでしょうか。私自身、このオープンカレンダーには、かなりのポテンシャルを強く抱いています。オープンカレンダーを改良していく段階で、今回のタイトル「ケータイボード」なるものを考えました。ボードとはご存じ「board=掲示板」のことです。

ケータイボード

 掲示板ですので、さまざまな用途が考えられます。掲示板といってもWeb上の掲示板ではなく院内掲示板と同じようなものと理解してください。左の図を見てください。オープンカレンダー・歯科医院の看板・地図・院長の略歴・得意分野の案内・院長のメッセージなど、使い方はいろいろです。もちろん、歯科に限らず医科での応用も十分可能でしょう。さらには医療機関のみならず、個人のレストランやお店でも、利用できるかもしれません。このように、汎用性があるのがITの特徴のひとつです。来院するしないは別として、日本中のどこからでもアクセスできます。しかし、携帯電話メールの一番の利点はインタラクティブ(interactive=相互作用の・双方向性の)であることだと思います。



 個別に双方向性のコミュニケーションが可能ですから、従来の対話よりもさらにしかっりとしたラインを容易に作ることができます。予約変更の依頼・子供さんの治療内容や治療費・お知らせなど、メールですので、相手方(患者さん)の情況をさほど考慮せずに、送信することができます。留守であってもかまいませんし、相手の方が仕事中でもあまり迷惑かけずに連絡を取ることが可能でしょう。また、相手の方につながるまで、何度も電話を掛ける必要もありません。メールは残る文字情報ですので、消える音声情報(声)よりも、トラブルは少なくなります。しかもメールの場合は、送ったメールも送信済みトレイの中に残すことができます。

いつでもトクトク

 以前、ITのことをIとTに掛けて「田舎で、都会の生活」と書いたことがありますが、今回は「いつでも誰でも、トクを得る」というのは、どうでしょう。ITというものを、診療所におけるひとつのツールとして考えてみてください。固定電話から、コードレス電話機へ、それに、ファクシミリが加わり、インターネットにつながり…。同時に患者さんのツールも、もちろん変わりました。固定電話から、コードレス。1家に1台の電話から、ひとりひとつの携帯電話へ。さらに音声情報に加えて、文字情報(ケータイメール)も。

 まず「いつでも」は、先ほど言ったようにケータイメールですから、ほとんど時間的な問題は生じないと思います。また、電話の場合、相手が留守だと何度もかける必要がありますが、メールですので1度出せばオーケーです。「だれでも」は、おわかりのように、患者さんと私たちスタッフと両者ともに、おトクです。電話代のみならず、スタッフの労力も軽減できます。まさしく一挙両得!さて「トクを得る」。実は、1番トクを得るのは院長本人なのです。オープンカレンダーを作ってみて、驚くべき変化がありました。それは休診日(水曜日とか木曜日)に来院される方や電話が激減したことです。ほとんどゼロと言っても過言ではありません。自分なりにその理由を考えてみました。「治療中の方が来られていた」というのが結論です。オープンカレンダーを作ってからというもの、治療中の方はオープンカレンダーを見ることができますので、それを見てから来院する・しないを決められているようです。ですから、患者さんに「無駄足」を踏ませることがありません。一方、休診日を利用して雑用やレセプトなどの仕事を院内でしている時に、電話や来院者で作業を妨げられることもありません。これぞ「トクを得る」。

スマートな効率化

 「cureからcareへ、careからcommunicationへ」というのが持論ですが、3月号でコンビニの「C」の話をしました。「コンビニ」とは「コンビニエンスストア=convenience store」のことで、コンビニエンスとは便利なことの意味ですね。そこでC+C=Smart。コミュニケーション+コンビニエンス=スマートの考え方です。ITの活用によって、便利さを加味してスマートに。無駄をなくしてスリムな診療所に!


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