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今月から「楽しいホームページ=おうち」を、どのようにつくるかについての連載がスタートします。ご存じのように、ホームページはインターネットという、いわばバーチャルワールド(仮の世界)において展開されます。よく目にされるWWWとは、World Wide Web、すなわち世界中に張り巡らされたクモの巣。仮の世界ですからホームページは、いかようにも変化可能です。まさしく、八面六臂。ホームページそのものが、八面六臂なら、その作り方、その内容も八面六臂です。



 イメージしやすいように、マイホームになぞらえて考えてみましょう。
 まず家族会議です。これから建てるマイホームにだれが住むのかを、じっくり考えてみてください。住む人の人数、年齢、仕事や趣味など、ペットもお忘れなく。あなたの家族全員の自己分析ともいえるでしょう。今現在、5年後、10年後の予想や夢も含めて、話し合ってください。必要な部屋数、部屋の広さ、必要な設備などが徐々に明確になってくると思います。さらに、今住んでいる家に対する、不満や改善の要望なども重要です。

 ここでは、基本的に、院長とスタッフがおもな住人となるでしょう。多くの場合、院長のひとり住まいかもしれませんね。院長のひとり住まいといっても、ほとんどの院長が、ひと癖もふた癖もあり、結構、趣味が広かったり。まさしく八面六臂。無くて七癖の諺のように、意外と自分のことは、把握できていないもの。ここで、一度自己分析してみませんか。左の図のようなチェックシートを使ってみると、自己分析しやすいかもしれません。

 ホームページとマイホームとの大きな違いは、いつでもどこからでも、幾人でも来訪者が来る可能性があるということです。日記に関して、大きくふたつの考え方があると聞きました。他人に見せることを前提に書く日記。もうひとつは、他人に見せないことが前提の日記です。非公開のホームページもありますが、このシリーズでは、公開することを前提に話を進めていきます。ですから、つねに来訪者の存在を頭に入れておくことも必要でしょう。

 この、いつでもどこからでも、何人でも来訪オーケーということが、インターネットの最大の特徴のひとつでもあります。しかも、その来訪者の方と意見のやりとりが可能です、双方向のやりとりということで、インタラクティブ(interactive)と言います。
 さて、このような特徴を踏まえて、もう一度ご自身を見つめ直してみてください。

 さて、この「ニコラ・スタイルでいこう」では、基本編・応用編をふまえて、さらにもうひとひねりしてみましょう。そのニコラ・スタイルとは?
 先日、フランス南西地区(シュド・ウエスト)の都市、カオールに行った時のことです。あるシャトーで、ちょっと普通では考えられないような作り方を、試みとして始めていて、その試作ワインには、「GC」という名前が付けてありました。どこかで聞いたような名前ですが、実はその名前には、ワイン生産家の熱い思いが込めてありました。フランス語で「GC」を発音すると「ジェセ=J'essaie」。その意味は「I try」、つまり「まずやってみよう!!」です。前置きが長くなりましたが、ひねり編「ニコラ・スタイル」は、「まずやってみよう!!」をベースに話を進めていきます。

 家族会議では自己分析がポイントとなりますが、自己分析にあたって、ニコラ・スタイルでは次のようなことを考えてみました。ちょっと視点を変えての自己分析です。

 
それは、ポジショニングです。ポジショニングとは、野球に例えるなら、「どこを守るのか、何番を打つのか」ということです。所属する野球チーム、すなわち、あなたの街での役割です。補綴が得意だから補綴中心の医療、予防が好きだから予防を看板になどさまざまでしょう。逆の考えでは、このエリアには矯正治療が手薄なので能動的に展開していくとか、小児歯科がまだまだだからとか、いろいろ考えられると思います。また、この役割を決めるにあたって、加えて考慮すべきことのひとつに、時の流れもあると思います。

 時の流れ、時代の変遷については多々ご意見あることでしょうが、「キュアからケアへ、ケアからコミュニュケーションへ、さらにカンフォートへ」というのはいかがでしょうか。「cure、care、communication、comfort」で、4つのCです。「治療から予防へ、予防から情報へ、情報から快適へ」という意味合いです。その中で、どこにウエイトを置くのか、何を看板にするのか、ということがポジショニングです。ニコラ・スタイルでは、歯科医院とは「病院とスポーツジムとエステサロンの間に位置する」つまり「疾病治療と健康増進と美容の間に身を置く」と、とらえています。時代の流れや、人々のニーズ(欲求)、さらにその奥にひそむデザイア(欲望)はどうなのかを的確に把握することは、ポジショニングにとって重要なポイントと言えるのではないでしょうか。
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