1999.4.28
花よりワイン
今年の花見はいかがでしたか。桜と天気と時間と人がうまく合わないと花見は盛り上がりにかけます。そんなことはない花は無くても酒さえ有れば・・と言う声も聞こえてきそうですが。ところで昨年より私カルノもワインを飲み始めまして今ではどっぷりと浸かっております。他の酒と違ってワインには蘊蓄が多くその分酔いも深いようですが、ワインも花見と同様にブドウと天候と時間(熟成期 間)と人(作り手)がうまくかみ合ってはじめて美味しいワインになります。加えてそのワインの背景にある歴史や文化を語り始めたら・・・ワインと時間がいくらあっても足りません。一時期赤ワインが健康維持に効果有りとブームでしたが、フランスの食事はワインに限らず結構からだの事に配慮しているような気がするのです。例えばよく噛むようにフランスパンはかたいのではないか。このこ とを仏料理研究家に質問したら、その昔パン焼き税の関係で一度に多くのパンを焼くため長持ちするように皮が硬いパンとなったそうです。しかしよく噛むことは良いことです。唾液の本を読んでいたらチーズに虫歯予防効果有りと出てました。キシリトールでもあるまいしと読み進めると何にもましてあのチーズ特有の匂いと味が、強い唾液分泌促進効果を発揮して結果的に虫歯予防につながるようです。ワインを飲みながら硬いフランスパンをよく噛みデザートにチーズで虫歯予防。フランスにボン・ヴィヴァン(よく生きる人)という言葉があり「よく生きる」とは「よく食べよく飲む」とも解釈できそうです。宇宙飛行士の向井千秋さんは本当によく食べよく飲むそうです、まさしくボン・ヴィヴァン。美味しくよく食べよく飲み身体にも気遣い。あなたも今日からボン・ヴィヴァン!
参考文献「ワインと書物でフランスめぐり」 福田育弘 国書刊行会
「唾液-歯と口腔の健康」     河野正司 医歯薬出版