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080104
「一月一日」千家尊福(せんげたかとみ)
初日のひかり さしいでて、
四方(よも)に輝く 今朝のそら、
君がみかげに 比(たぐ)えつつ
仰ぎ見るこそ 尊(とう)とけれ。
*「年の始めの・・」で始まる歌の二番です。今年もサプリメールをよろしく!
080107
「春の七草」芹(せり)薺(なずな)御形(ごぎょう) はこべ 仏座(ほとけのざ)菘(すずな)蘿蔔(すずしろ)*七草粥は年末年始で不足したビタミンなどを補給する知恵だそうです。(はこべの漢字は表示不可でした)
芹レタスセロリパセリよ血を淨(きよ)めよ 山本左門
080109
「干支」(えと)*本来、干支とは十干十二支のこと。十干(じっかん)=甲乙丙丁戊己庚辛壬癸(こうおつへいていぼきこうしんじんき)。十二支=子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥。*ちなみに子(ね)はネズミの「ネ」ではありません。
080111
「睦月は春」*広辞苑に睦月は春との表示。陰暦の春は1月2月3月。太陽暦では3月4月5月。中国では立春から立夏。日本では春分から夏至。そう言えば正月のことは新春!
080115
「牡蛎にレモン滴らすある高さより」正木よう子 *昨夜平戸産の焼き牡蛎に舌鼓を打ちました。もちろん美味!!レモンも同じ動作で!(滴らす=したたらす)
080117
「一汁と一菜と寒卵かな」清水基吉 *寒卵が御馳走であったとは。しかしカルノ少年時代は確かに卵は御馳走でした。
080121
「後悔することはない」澤木興道
なんにも後悔することはない。
自分が負ければ向こうが勝つ。
神様から見れば同じことだ。
(「自分を救うことば」より)
080123
「天を相手にせよ」西郷隆盛
人を相手にせず、天を相手にせよ。
天を相手にして、己を尽くして人を咎めず。
我が誠の足らざるを尋ぬべし。
(咎=とが。「自分を救うことば」より)
080125
「生きることは享受すること」レヴィナス
生きることは/何かを享受して/生きることである。
(享受=精神的にすぐれたものや物質上の利益などを、受け入れ味わいたのしむこと。「自分を救うことば」より)
080128
「探梅=たんばい」冬に山野に出かけて早咲きの梅を探り、近づいて来た春の便りをたずねること(「心に遺したい季節の言葉」より)
探梅や枝の先なる梅の花 高野素十
080130
「如月・衣更着=きさらぎ」ご存じ、陰暦二月の和名です。寒さを防ぐために衣(きぬ)をさらに着重ねするからとの説が有力とか。(「心に遺したい季節の言葉」より)
きさらぎや火燵(こたつ)のふちを枕本 服部嵐雪
080201
「北窓開く=きたまどひらく」春めいてくるにしたがい、北側の窓を開けて光を入れること。*光のみならず春をも入れるのでしょうね(「心に遺したい季節の言葉」より)
北窓を開け父の顔母の顔 阿波野青ほ
080204
「春立つと古き言葉の韻よく」後藤夜半
*韻は、ひびきとよませています。拙宅の梅の木にはメジロが来ています。日南には鯉(カープ)も来ました(春)。
080206
「春淺し止まり木と呼ぶバーの椅子」戸板康二
*新橋の「トニーズ・バー」は、明らかに椅子の少ないバーです。亡きトニーさんの笑顔が偲ばれます。
080208
「赤い椿白い椿と落ちにけり」河東碧梧桐
*有名な句ですが、もう既に落ちたのか、落ちつつあるのかで、解釈が割れているそうです。
080212
「烏兎匆匆うとそうそう」
歳月が慌ただしく過ぎること。太陽にすむ三本足のカラスが金烏(きんう)月のウサギは玉兎(ぎょくと)。金烏と玉兎で烏兎すなわち日月、歳月のこと。匆匆は怱怱とも書き手紙の末に添える草々に同じく、慌ただしく忙しい意。(「四字熟語ひとくち話」より)
080214
「欣喜雀躍」きんきじゃくやく
喜びのあまり飛び跳ねている様子を、雀の踊りに見立てた表現。こんな喜びはなかなかないですね、ちょっとしたことでも雀躍してみましょう!(「四字熟語ひとくち話」より)
080218
「口耳四寸」こうじしすん
*耳学問大好きのカルノには耳の痛い言葉です(笑)。耳で聞いたことをそのまま口から出して話していたのでは身に付かないということ。口と耳のたった四寸を通過させるだけでは、七尺の体を立派にすることはできない(「四字熟語ひとくち話」より)
080220
「一月三舟」いちげつ(がつ)さんしゅう
*似た熟語「一日三秋」とは全く別の意。一月はお月様のこと(ひとつだけの月)。三舟は停まっている舟、南に行く舟、北に行く舟。仏様は同じことを説いておられるのだが、それを聞く衆生の受け取り方は様々である。(「四字熟語ひとくち話」より)
080222
「運否天賦」うんぷてんぷ
*運の有る無しは、人間の力を超えている。運は天がわかち与えて下さるもの、運は天に任せよう(「四字熟語ひとくち話」より)
080225
「春一番今日は昨日の種明かし」上田日差子
*今年の春一番は酷かったようです。春がそこまで来ているのは確かです(「増殖する俳句歳時記」より)
080225
「春のかぜこんぺいとうが効きました」田邉香代子
*京都の緑壽庵の金平糖を食べた時の驚きは、今も鮮明に覚えています。ここの金平糖なら風邪のみならず、効きそうです(笑)。(「食の一句」より)
080229
「腸に春滴るや粥の味」夏目漱石
*「はらわたにはるしたたるや」と読みます。早春と二日酔いの時に、この句を思い出します(苦笑)。
080303
どこかで「春」が/生れてる、
どこかで水が/ながれ出す。
「どこかで春が」(一番歌詞)百田宗治
*サプリメール一周年です、祝!
080305
どこかで雲雀(ひばり)が/啼いている、
どこかで芽の出る/音がする。
「どこかで春が」(二番歌詞)百田宗治
080307
山の三月/東風(こち)吹いて
どこかで「春」が/うまれてる。
「どこかで春が」(三番歌詞)百田宗治
080310
「大人だって大きくなりたい春大地」星野早苗
*この時期に、いつもこの句を思い出します!
080312
「チューリップ喜びだけを持つてゐる」細見綾子
*この感覚には脱帽です!
080314
「ロゼワイン栄螺の腸のほろにがさ」佐々木幸子
*ロゼは庭先バーベーキュに最適ってご存じ?(栄螺の腸:さざえのわた)
080317
「生活。」
よい仕事をしたあとで/一杯のお茶をすする/お茶のあぶくに/きれいな私の顔がいくつもいくつも/うつっているのさ/どうにか、なる。
(太宰治「葉」より)
080319
「春暁しゅんぎょう」孟浩然もうこうねん
春眠暁(あかつき)を覚えず/処処(しょしょ)に啼鳥(ていちょう)を聞く/夜来(やらい)風雨の声/花落つること知んぬ多少ぞ
*まさしく日南はこの雨でした
080324
「枕草子」清少納言
 春はあけぼの。やうやうしろくなり行く、山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。
080326
「蝶々」野村秋足(あきたり)
ちょうちょう ちょうちょう 菜の葉にとまれ/なのはにあいたら 桜にとまれ/さくらの花の さかゆる御代(みよ)に/とまれよあそべ あそべよとまれ 
080328
「朧月夜」高野辰之
菜の花畠に 入日(いりひ)薄れ、見わたす山の端 霞ふかし。
春風そよふく 空を見れば、夕月かかりて におい淡(あわ)し。
080331
「春宵一刻値千金」蘇軾(そしょく)
しゅんしょういっこくあたいせんきん。「花のかおりがただよい、月はおぼろに霞んでいる。そんな春の宵のひとときは千金の価値がある」(四字熟語ひとくち話より)。去る土曜夜は東京でした。まさしく、満開の桜で一刻千金!
080403
「蝶々」二番歌詞 稲垣千頴(ちかい)
おきよ おきよ ねぐらのすずめ
朝日のひかりの さしこねさきに
ねぐらをいでて こずえにとまり
あそべよすずめ うたえよすずめ
*何と二番は「すずめ」です!しかも作詞者も別の人なんです。
080405
「朧月夜」二番歌詞 高野辰之
里わの火影(ほかげ)も、森の色も、田中の小路(こみち)を たどる人も、蛙(かわず)のなくねも、かねの音も、さながら霞める 朧月夜。
*さながら漢文のような格調高い詞です。
080407
「街の雨鶯餅がもう出たか」富安風生
*日南は結構な雨でした、今朝も鶯が上手に歌っています!
080409
「栄螺にもふんどしがありほろ苦し」津田清子
*今日の問題は「味」について。基本的な味は五つに分けられます。甘味、酸味、塩味、苦味、残りのひとつは次のどれでしょう?1-風味 2-旨味 3-渋味 (ハッスルメールより)
080411
「この部屋に何用だつけ春の昼」渡辺善夫
*春のみならず春夏秋冬、あります。健忘力強化中(笑)!
080414
 山道を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角(かど)が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。「草枕」夏目漱石
080416
「少年の日」佐藤春夫
野ゆき山ゆき海べゆき
ま昼の丘べ花をしき
つぶらひとみのきみゆえに
うれいは青し空よりも。
(春のみ)
080418
「紙風船」黒田三郎
落ちてきたら/今度は/もっと高く/もっともっと高く/何度でも/打ち上げよう
美しい/願いごとのように 
080421
「座右銘」堀口大学
暮しは分が大事です/気楽が何より薬です/そねむ心は自分より/以外のものは傷つけぬ
080423
「山なみとほに」三好達治
山なみ遠に春は来て/こぶしの花は天上に/雲はかなたにかへれども/かへるべしらに越ゆる路(みち)
080425
「いろは歌」
色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず
080428
「目には青葉山時鳥初鰹」山口素堂
やはりこの季節にはこれです。「は」をお忘れなく!日南市油津の太郎の初鰹は美味でした。
080430
「鶯もこちらへござれお茶ひとつ」村上元三
自宅前の丘で朝から高らかに鳴いています!思うに「ホーホケキョ!」と表記したひとは偉い!
080430
「竹の子の力を誰にたとふべき」野沢凡兆
*今春は結構筍を食べました、パスタにも相性バッチリ、お陰で元気!?080506
「八方美人」*オリジナルは「四方八方どの角度からみても非の打ち所のない、文句無しの完璧美人」だそうで、それ故か褒め言葉としてはまず使われない、とのことです。八方のベクトル(方向性)がオリジナルは反対であるような気がします・・(四字熟語ひとくち話参照)
080508
「規矩準縄」「きくじゅんじょう」*正確な測量、作図に欠かせな
いコンパス・物差し・水準器・墨縄(すみなわ)のことで法律・規
則の別称。(四字熟語ひとくち話より)
080510
「一路平安」「イールーピンアン」
*これは四字熟語を言うより中国語です。読んで字のごとく、道中無事でありますようにの意味です。「一路順風」も同義ですが、旅が船から飛行機に変わりましたので、順風から平安に。ということで、しばらく旅に出ます! 
080519
「器ごと光つてをりぬさくらんぼ」小川みゆき
*庭のさくらんぼは、いつの間にかなくなりました(笑)。だれが食べたのやら
080521
「暫くは五月の風に甘えたし」柳家小満ん
*日南はまさしく、この風が吹いています。以前、風薫るの薫るは鼻ではなく目で感じるものだ、みたいな文章を読んだ記憶があります。俳句はこちらへ「増殖する俳句歳時記」
080523
「谺して山ほととぎすほしいまま」杉田久女
*日南の朝は、まずホトトギスのけたたましい声で始まり、そのあと鶯も鳴き始めます。時鳥の声は聞き様によっては「ホットットッギス!」とも聞けます(笑)。谺=こだま
080526
「金のわらじ」でたずねる
*意味は「どこまでも根気よく歩きまわって探す」。キンのわらじではなくカネの草鞋です。鉄製なら耐久性有り!(常識として知っておきたい日本語より)
080528
「酒の肴」
*肴(サカナ)とは魚にあらず酒菜のことで、菜は食べ物になる魚菜類の意。転じて酒席におもしろみを添えるような歌、踊り、話題などにも使う。次回の飲み会の肴にどうぞ!(常識として知っておきたい日本語より)
080530
「ちゃんぽん」=違う種類のものを混ぜること
*外来語ではなく大和(やまと)言葉で、鉦(かね)をならせばチャン、鼓(つづみ)を叩けばポン。鉦と鼓の合奏からチャンポン!(常識として知っておきたい日本語より)
080602
「分け入つても分け入つても青い山」種田山頭火
*実はこの句は大正15年に宮崎県高千穂町(県北部)で詠まれています。昨日空港から田野・北郷町を抜けて帰南、まさしくこの青い山でした。
080604
「こんなにうまい水があふれてゐる」種田山頭火
*この句は昭和5年に宮崎県日南市を訪れた際に、南隣の榎原(よわら)で詠まれています。「山頭火の詠んだ水を飲む」幸せ!
080606
「へうへうとして水を味ふ」種田山頭火
*「ひょうひょうとして水をあじわう」。山頭火の中でも大好きな句のひとつです。このように人生を歩みたいと思います・・・(笑)。
080609
われは草なり/伸びんとす/伸びられるとき/伸びんとす/伸びられぬ日は/伸びぬなり/伸びられる日は/伸びるなり 「われは草なり」高見順(三回に分けて配信)
080611
われは草なり/緑なり/全身すべて/緑なり/毎年かはらず/緑なり/緑の己れに/あきぬなり 「われは草なり」高見順(二回目)
080613
われは草なり/緑なり/緑の深きを/願ふなり//ああ 生きる日の/美しき/ああ 生きる日の/楽しさよ/われは草なり/生きんとす/草のいのちを/生きんとす 「われは草なり」高見順(三回目)
080616
「杜若」かきつばた
先月の主菓子(おもがし)の名前です。平安の歌人在原業平の「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」をいつも忘れます(笑)。ちなみに金団(きんとん)でした。
080618
「早苗饗」さなぶり
先日頂いた主菓子(おもがし)の名前で、金団(きんとん)でした。早苗饗とは田植の打ち上げ、田植を終えた祝いのことです。
080620
「紫陽花」あじさい
この名の主菓子もこの季節よく見ます。ちなみに主菓子で濃茶、干菓子(ひがし)で薄茶です。なかなか読めない名前では、先日お鮨屋さんで葉っぱだけですが「満天星」。読み方は次のメールで!
080623
「余裕綽綽」なんと読むでしょう?「泰然自若」「閑雲野鶴」「行雲流水」は?。読み方は次のサプリメールで。「満天星」はどうだんつつじでした。
080625
本日は「克己復礼」「狷介孤高」「旗幟鮮明」の三つです。「余裕綽綽よゆうしゃくしゃく」「泰然自若たいぜんじじゃく」「閑雲野鶴かんうんやかく」「行雲流水こううんりゅうすい」でした。
080627
本日は「高材疾足」「才気煥発」「吐哺握髪」です。「克己復礼こっきふくれい」「狷介孤高けんかいここう」「旗幟鮮明きしせんめい」でした。
080630
「六月を奇麗な風の吹くことよ」正岡子規
*日南の今朝吹く風はまさしく!奇麗な風に吹かれて六月もおしまいです。「高材疾足こうざいしっそく」「才気煥発さいきかんぱつ」「吐哺握髪とほあくはつ」でした。
080702
「食ひ物の名は限りなしつゆの雨」石川桂郎
*日南のつゆは中休み、そろそろ末期でしょう。食欲は初期も末期もなく絶好調!完熟マンゴーはそろそろ収穫末期です。
080704
「美しき緑走れり夏料理」星野立子(たつこ)
*昨日は蒸し蒸しの日南でした(汗)。そんな高不快指数を払ってくれそうな夏料理。キリッと冷えた辛口の白ワインが合いそうです(唾)!
080707
 或日の事でございます。御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色の蕊(ずい)からは、何ともいえない好い匂いが、絶え間なくあたりへ溢れております。極楽は丁度朝なのでございましょう。「蜘蛛の糸」芥川龍之介
080709
 夏はよる。月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。雨など降るもをかし。「枕草子」清少納言
080711
 山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。/智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。「草枕」夏目漱石 明治39年(1906)
080714
「一歩」榎本栄一
いっぽ いっぽは いいな
私はうまれつき
一足とびはできない
いっぽ いっぽの
ながい道のりは いいな 
 080716
「虫」柴野民三
虫に涙があるだろか
虫の母さん死んだとき
虫の子供は泣くだろか
どんなちいさな涙だろ
虫がどっかで泣くところ
一ぺん見たいな僕ひとり
080718
「蜂と神さま」金子みすゞ
蜂はお花のなかに、
お花はお庭の中に、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに、
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。
080722
「飲食に性顕はるる大暑かな」安東次男
「おんじきにしょうあらわるる」と読みます。不味いもの(カルノにとって納得しかねる食事)を食するより空腹を選びます。暑気払いには天祥(宮崎市)・わがや(日南市)の地鶏に焼酎「池の露」(熊本天草)がオススメ!
080724
「それらしき匂いしてをり鰻の日」桂 信子
*宮崎の西都はウナギが有名です。やはり「入船」でしょう。オススメコースは少し早めのお昼をウナギ、木城町の「えほんの郷」によって高鍋のカキを晩御飯、これ最高!
080726
「少年の日日つつがなきズッキーニ」久保純夫
*つつがとは、恙と書いて「病気などの災難」のこと。確かに少年時代の夏休みは、暑い、スイカ、カブトムシの毎日で「恙なき日々」でした!
080728
「夏は来ぬ」五番 佐佐木信綱
さつきやみ蛍飛びかい
水鶏(くいな)鳴き卯の花咲きて
早苗植えわたす 夏は来ぬ
*日南は早くも稲刈りが始まりました。
080730
「浜辺の歌」1番 林 古渓
あした浜辺を さまよえば
昔のことぞ しのばるる
風の音よ 雲のさまよ
よする波も かいの色も
*頭は「朝に浜辺を」の意味なんですね!
080801
「サッちゃん」2番 阪田寛夫
サッちゃんはね 
バナナがだいすき ほんとだよ
だけど ちっちゃいから
バナナをはんぶんしか たべられないの
かわいそうね サッちゃん
*バナナダイエットの先駆者はサッちゃん!
080804
「ははあん」杉本深由起
大きな声で/思いっきり笑ったら
また一段と/世の中 あかるくみえてきた
目に映るものが/そのまま まっすぐに
とびこんでくる
ははあん
キュッキュッ クックックッと
窓ガラスが
きれいに磨かれてゆくときの音
だったんだな
さっきたてた笑い声は
080806
「ぼくはびっくりした」秋川ゆみ
おとなは/こんなことに
びっくりするなんて/びっくりした
おとなは/こんなことにも
びっくりしないなんて/びっくりした
おとなは ぼくと
ずいぶんちがうんだなあ
080808
「支えられて」星野富弘
支えられているから
立っていられる
支えられているから
崖に身体を乗り出せる
支えられているから
見えない明日に夢が見られる
綱渡りのような私の人生
あなたに支えられて生きている
080811
「心太=ところてん」
暦では秋ですが、まだ夏真っ盛り。この時期、地元の鵜戸地区で作られる心太が楽しみ、そのままが一番美味しいうどの心太!ネットで調べると「こころ=凝る=冷えて固まる」「ふと=太い海藻」らしいとのこと。
080813
「盂蘭盆会=うらぼんえ」
日南も旧歴のお盆です。勝手にうら=裏=旧と理解していました。盂蘭・盆ともに器の意味で江戸時代の書物には器(盂蘭盆)に供物を盛って僧に施す日と書いてあるそうです。盂蘭盆で一語で、その略で盆のようです。
080815
「秋の七草」
春の七草「せりなずなごぎょうはこべらほとけのざすずなすずすろ」はすぐに出るのですが、秋はなかなか。万葉集山上憶良の歌「萩の花尾花葛花なでしこが花をみなえしまた藤袴朝顔が花」これぞ秋の七草。
080818
「桐壺」源氏物語 紫式部
いづれの御時(おほんとき)にか。女御(にょうご)・更衣(かうい)、あまたさぶらひ給ひけるなかに、いと、やんごとなき際(きは)にはあらぬが、すぐれて時めき給ふ、ありけり。「名作の書き出しを諳んじる」より
080820
「平家物語」作者未詳 
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり。娑羅双樹の花の色、盛者(じょうしゃ)必衰の理(ことわり)をあらはす。おごれる人も久しからず、唯(ただ)春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ。偏(ひとへ)に風の前の塵(ちり)に同じ。
「名作の書き出しを諳んじる」より
080822
「方丈記」鴨長明 
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
「名作の書き出しを諳んじる」より
080825
「枕草子」清少納言 
 秋は夕暮。夕日のさして山のはいとちかうなりたるに、からすのねどこへ行くとて、みつよつ、ふたつみつなどととびいそぐさへあはれなり。まいて雁(かり)などのつらねたるが、いとちひさくみゆるはいとをかし。日入りはてて、風の音むしのねなど、はたいふべきにあらず。
「名作の書き出しを諳んじる」より
080828
「おくのほそ道」松尾芭蕉 
月日は百代の過客にして、行(ゆき)かう年も又旅人也。舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらへて老いをむかふるものは、日々旅にして旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり。 
「名作の書き出しを諳んじる」より
080901
「今生のいまが倖せ衣被」鈴木真砂女
こんじょうのいまがしあわせきぬかつぎです。或秋、お鮨屋のカウンターに座った時、目の前の鉢に衣被が盛ってありました。衣被=里芋の子を皮のままゆでたもの。
080903
「朝夕がどかとよろしき残暑かな」阿波野青畝
*八月終盤は秋風が吹き始めたと思いきや、九月に入り再び昼間は・・汗。それでも朝夕は確かに、秋!
080905
「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり」飯田蛇笏
*「風鈴」は夏ですが、秋の風鈴で秋。風鈴と言えば「明珍さんの火箸風鈴」に尽きます!
080908
「花野」はなの
*春のイメージですが秋の季語で、秋の七草や八千草の咲き乱れた野原のことです。春と大きく違うことは、花野には虫の声があることでしょうかね。
「ひといきに日の沈みたる花野かな」鷲谷七菜子
080910
「案山子」かかし
*古くは古事記に「そほど」として登場。以後転じて「そほづ」「かがし」となって「かかし」だそうです。南仏での話をひとつ。ペンションでの晩御飯時「あそこの畑主は知恵が足りない。なぜなら畑に来るのはウサギなので、ウサギの目に案山子は入らない(大笑)」
080912
「鵙の贄」もずのにえ
*日南では百舌をよく目にします。仕事場の桜の枝にも早贄(はやにえ)をたまにみつけます。よく見ると雀の雛や蛙でドキッとしますが、モズの高音に秋を実感!
080916
 私はよく人から成功する秘訣を教えてほしいとか、どうすれば夢を実現することができるかと尋ねられます。その答えは「自分でやってみる」ことです。(ウォルト・ディズニー夢をかなえる100の言葉)より
080918
 私は夢を見て、夢を信念とし、あえてリスクを背負い、夢をかなえるためにビジョンを実行してきた。(ウォルト・ディズニー夢をかなえる100の言葉)より
080920
 夢を実現させる秘訣を知っている人にでも、越せない壁があるなどとは、どうにも信じられない。私が思うに、その秘中の秘は4つの"C"で要約される。つまり、好奇心(Curiosity)、自信(Confidence)、勇気(Courage)、そして不変性(Constancy)だ。(ウォルト・ディズニー夢をかなえる100の言葉)より
080924
「素朴な琴」八木重吉
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしずかに鳴りいだすだろう
080926
「水のこころ」 高田敏子
水は つかめません
水は すくうのです
指をぴったりつけて
そおっと 大切に−
水は つかめません
水は つつむのです
二つの手の中に
そおっと 大切に−
水のこころ も
人のこころ も
080929
「嘉辰令月」(読みは次回!)めでたい日と、よい月のこと。嘉・令はよいの意。辰は休日のこと。
081001
寛仁大度=思いやりがあり、度量の大きいこと。読みは次回!「嘉辰令月」は「かしんれいげつ」でした。
081003
「漱石枕流」=誤りを指摘されても直そうとしない、強情で負け惜しみが強い。夏目漱石の号はこれに由来。読みは次回!「寛仁大度」は「かんじんたいど」でした。
081006
「みずから楽しめ」
みずから楽しみ、
人を楽しませて、
人の道を行うことこそ、
人として生まれた甲斐
(貝原益軒「楽訓」より)
漱石枕流は「そうせきちんりゅう」でした。
081008
「想像力は知識より大切」
想像力は知識より大切だ。
知識は限界がある。
想像力は世界をも包み込む。
アインシュタイン 1879-1955
081010
「まず、はじめる」荀子(じゅんし)
道は近しといえども、
行かざれば至らず。
事は小なりといえども、
為さざれば成らず。
081014
「宴もたけなわ」のタケナワとは?
*そろそろ忘年会の予定が入ってきています。突然ですが、ラムネの語源は?なんと、レモンエード→レモネード→ラムネ、らしいです。実は「たけなわ」も同様で、「うたげなかば」が縮まったのが「たけなわ」とのこと。忘年会の話のネタにどうぞ!(笑)
「常識として知っておきたい日本語」より
081016
「たらふく」は鱈腹?
*宴もたけなわの頃には「たらふく食べた」でしょうか(笑)。鱈腹は単なる当て字で、その語源は「足らい脹(ふ)くるる」だそうです。足らうとは「足りる、満足する」の意。
「常識として知っておきたい日本語」より
081020
人生を勝ち負けで考えると、
数多く笑った方が勝ちなんだ!
「中年入門」松尾スズキより
*同感です、今日一日も同じ!
081022
つねづね思うのは、飽きてからが
「仕事」なんだなあ、ということ
「中年入門」松尾スズキより
*賛成したいけど・・・
081027
「巡礼」北原白秋
真実、諦め、ただひとり
真実一路の旅をゆく、
真実一路の旅なれど
真実、鈴ふり、思ひ出す。
081029
「人生、道草もまた楽し」加藤錦(にしき)
道草もして人生深くなる
生きている間に何が観えるかだ
(「一期一詩」より)
081031
「蜂と神さま」金子みすゞ
蜂は花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに、
そうして、そうして、神さまは、
小ちゃな蜂のなかに。
(「一期一詩」より)
081104
「ひとつのものに狂えば、
いつか必ず答えに巡り合う。」
「死ぬくらいなら、
その前に一回は
バカになってみたらいい」
(「奇跡のリンゴ」本の帯より)
081106
「人が生きていくために、経験や知識は欠かせない。何かをなすためには、経験や知識を積み重ねる必要がある。だから経験や知識のない人を、世の中ではバカと言う。けれど人が真に新しい何かに挑むとき、最大の壁になるのはしばしばその経験や知識なのだ。」
(「奇跡のリンゴ」本の帯より)
081108
「経験や知識のない人を、世の中ではバカと言う。けれど人が真に新しい何かに挑むとき、最大の壁になるのはしばしばその経験や知識なのだ。木村はひとつ失敗をするたびに、ひとつの常識を捨てた。そうして無垢の心でリンゴの木を眺めることが出来るようになったのだ。」(「奇跡のリンゴ」本の帯より)
081110
忘れない 河野 進
わたしは 太陽を忘れても
太陽は わたしを忘れない
わたしは 神を忘れても
神は わたしを忘れない
わたしは 母を忘れても
母は わたしを忘れない
太陽よ 神よ 母よ
無限の慈しみよ 永遠の愛よ
081112
「好日」岩佐東一郎
めざめると 今日も晴天
雀の声が花火のように美しい
はるかの茶の間で
ゆっくりと時計が鳴っている
ふと それは祖母の咳を想い出す
郵便をかかえて駈けてくる
子供の足音は、小兎そっくり
微笑を隠そうと
枕もとの 新聞をとりあげて
楽譜のように おおきく展いた
父親われは
(一期一詩より)
081114
「ふるさと」  竹内てるよ
私は久しぶりに ふるさとへ 旅をした
花々の咲く野をゆき
丘を越え
海鳴りを きいてねむった
そして私は知った
ふるさとは 断じて環境ではなく
ふるさとは 思想であることを
(一期一詩より)
081117
 「こころよく
 我にはたらく仕事あれ
 それを仕遂げて死なむと思ふ」
 石川啄木
*この歌を知ったのはこの方との出会いでした。
インタビュー記事はこちら
081119
「雪」  三好達治
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
*日南でこのような雪にはお目にかかれませんが、雪の便りを聞くと思い出します。
081121
山のあなたの空遠く
「幸」住むと人のいふ。
噫、われひとと尋めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。
カール・ブッセ作 上田敏訳
081125
「枕草子」 清少納言
 冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいとしろきも、またさらでもいと寒きに、火などいそぎおこして、炭もてわたるもいとつきづきし。昼になりて、ゆるくゆるびもていけば、火桶の火もしろき灰がちになりてわろし。
081128
「球根」 北川冬彦
葉が枯れたから
掘つてみると
球根は、しつとりと肥えてゐる。
まはりに、幾つも子をつけて。
081201
*師走を更に気忙しく(笑)
驚き桃の木山椒の木
あたりき車力(しゃりき)よ車曵(ひ)き
蟻が鯛なら芋虫ゃ鯨
「声に出して読みたい日本語」より
081203
*師走を更に気忙しく(笑)運転はゆっくり!
嘘を築地の御門跡(ごもんぜき)
恐れ入谷の鬼子母神(きしぼじん)
おっと合点承知之助
「声に出して読みたい日本語」より
081205
*師走なれど、心はゆっくり!
その手は桑名の焼蛤(やきはまぐり)
何か用か九日十日(ここのかとおか)
何がなんきん唐茄子かぼちゃ
「声に出して読みたい日本語」より
081208
たれもかれもが力いっぱいに
のびのびと生きてゆける世の中
たれもかれも「生まれて来てよかった」
と思えるような世の中
じぶんを大切にすることが
同時にひとを大切にすることになる世の中
そういう世の中を来させる仕事が
きみたちの行くてにまっている
大きな大きな仕事
生きがいのある仕事  吉野源三郎
081210
「むすめに与ふ」吉川英治
倖せ何と ひと問はば
むすめは なにと答ふらん
珠になれとは いのらねど
あくたになるな 町なかの
よしや三坪の庭とても
たのしみもてば 草々に
人生 植えるものは多かり
081212
「四規七則」千利休
四規 和敬清寂
七則 茶は服のよきように点(た)て、
   炭は湯のわくように置き、
   冬は暖(あたたか)に夏は涼しく、
   花は野の花のように生け、
   刻限は早めに、
   降らずとも雨の用意、
   相客(あいきゃく)に心せよ
081215
「利休百首」
その道に入らんと思ふ心こそ 
我身ながらの師匠なりけれ
*裏千家より茶名「宗秀」を頂戴いたしました。
 一層、精進いたします。
081217
「利休百首」
はぢをすて人に物とひ習ふべし
 是ぞ上手の基なりける
上手にはすきと器用と功積むと
 この三つそろふ人ぞ能くしる
*茶名「宗秀」を頂きました、精進いたします(誓)。
081219
「利休百首」
稽古とは一より習ひ十を知り
 十よりかへるもとのその一
茶の湯とはただ湯をわかし茶をたてて
 のむばかりなる事と知るべし
*茶名「宗秀」を頂きました、一生稽古(誓)。
081222
*年の暮れに合った俳句を二つ
「おでん煮る玉子の数と頭数」奥村せいち
*おでんとは煮込み田楽の略だそうです。
「賀状書く心東奔西走す」嶋田摩耶子
*カルノはいつも正月に賀状書きです!
081224
「流れ行く大根の葉の早さかな」高浜虚子
*まさしく、時の流れですね!
「粕汁にあたたまりゆく命あり」石川桂郎
*この季節は、お茶一杯でも、まさしく!
081224
*年の暮れに合った俳句を二つ
「流れ行く大根の葉の早さかな」高浜虚子
*まさしく、時の流れですね!
「粕汁にあたたまりゆく命あり」石川桂郎
*この季節は、お茶一杯でも、まさしく! 
081226
*歳の瀬に合った句を二つ
「美しく耕しありぬ冬菜畑」高浜虚子
*畑も正月準備!(冬菜=ふゆな)
「去年今年貫く棒の如きもの」虚子
*こぞことしと読みます、いよいよ来年は活躍の歳(年男)です!
081229
*箱根を走る知り合いの彼へエール!
「君ならできる」葉祥明
今どんなに苦しくても
今日 いち日
我慢できれば
それでいい
次の日は次の日で
また我慢をすればいい
そうやって一日一日
我慢していけば
いつか もう
我慢しなくてもいい日が
必ず来る
その日まで
大丈夫 君なら
きっと耐えていける!
   
 
 
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