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0070227 桜の花の下で見る・夢にも似てる人生さ・純で行こうぜ愛で行こうぜ・生きてるかぎりは青春だ・夢だろうとうつつだろうと・わが人生に悔いはない--「わが人生に悔いなし」なかにし礼
0070228 「山なみとほに」 山なみ遠に春はきて・こぶしの花は天上に・雲はかなたにかへれども・かえるべしらに越ゆる路(みち) 三好達治
0070302 忘れるということは新しく始めるということです。心を空っぽにするから新しい経験を入れることができるのです。宇野千代
0070305 暮しは分が大事です・気楽が何より薬です・そねむ心は自分より・以外のものは傷つけぬ -堀口大学
0070307 春は名のみの風の寒さや。谷の鶯 歌は思えど 時にあらずと 声もたてず。時にあらずと 声もたてず。--早春賦
0070309 「朝風呂にうぐいす聞くや二日酔」松岡青蘿(せいら)
0070312 レントゲンだってね、ニッコリ笑って写した方がいいの。--寅さん
0070314 朝御飯がおいしければ一日が幸福です--宇野千代
0070319 仰げば尊し、わが師の恩。教えの庭にも、はや幾とせ。思えばいと疾(と)し、この歳月。今こそわかれめ、いざさらば。--あおげば尊し
0070322-24 「花ふぶき」阪本越郎

さくらの花の散る下に、小さな屋根の駅がある.
白い花びらは散りかかり、駅の中は、花びらでいっぱい
花びらは、男の子のぼうしにも、せおった荷物の上にも来てとまる。
この村のさくらの花びらをつけたまま、遠くの町へ行く子もあるんだな。
待合室のベンチの上にも、白い花びらは散りかかり、
旅人は、花びらの上にこしかけて、春の山脈をながめている。
0070326 「春大根卸しすなはち薄みどり」鷹羽狩行
0070328 ほたるのひかり、まどのゆき。ふみよむつき日、かさねつつ。いつしか年も、すぎのとを、あけてぞ けさは、わかれゆく。「螢の光」
0070330 はなはみないのちのかてとなりにけり 森アキ子
0070402 「花」見ずやあけぼの露浴びて、われにもの言ふ桜木を、見ずや夕ぐれ手をのべて、われさしまぬく青柳を。  武島羽衣
0070404 花の色は うつりにけりな 徒(いたずら)に わが身世にふる ながめせしまに 小野小町
070406 意志権利根性勇気アスパラガス 中田美子
0070409 蛙の目借時(春の季語:かえるのめかりどき)暮春の頃、しきりに眠気をもよおすことがあります。蛙に目を借りられるからだとの言い伝えがあります。「心に遺したい季節の言葉」より
0070411 すべて、むずかしいことは、存外、やさしく、やさしいと見えることが、実は非常にむずかしいもの。「新書太閤記」吉川英治
0070413 山又山山桜又山桜 阿波野青ほ(かなり遅いカンジですが・・笑)
0070416 愉しいことをしていると、頬に血が上る。血の循(めぐ)りがよくなる。食欲も進む、消化もよくなる。体が丈夫になる所以(ゆえん)である。宇野千代「幸福の言葉」より
0070418 「涵養」かんよう=「水がしみ込むように、少しずつ養い育てること」 一度に持ちきれないほどの花束をくれる人よりも、一本の花を毎日くれる人のほうがいい。恋は積み重ねたほうが頑丈だから。小山薫堂「恋する日本語」より
0070420 チューリップよろこびだけを持っている 細見綾子
0070423 「読書」 読書とは 頭の中の 菜園を耕すことです。
「今日も一日シンプルに」パトリツィア・グッチ
0070425 割り切れない年ごろってのはあるもんで。/7。11。13。17。/割り切れないからどうしようもない。(中略)「公式じゃ人間なんて解けないよ」-寺山富三「割る」より
0070427 「そら豆はまことに青き味したり」細見綾子
0070430 『耳』私の耳は貝のから/海の響をなつかしむ ジャン・コクトー(堀口大学)
0070502 空青し山青し海青し/日はかがやかに/南国の五月晴れこそゆたかなれ 佐藤春夫
0070507 パンにバタたつぷりつけて春惜む 久保田万太郎
0070516 葉桜の中の無数の空さわぐ 篠原 梵
0070518 「有耶無耶」うやむや=れっきとした漢語、有りや無しやの意味(四字熟語ひとくち話から)
0070521 谺して山ほととぎすほしいまま 杉田久女   谺=こだま
0070523 「阿伽陀=あかだ」あらゆる病気を治す薬。 熱を出して寝込んでいたら、彼から電話がかかってきた。・・中略・・彼の声は、私の阿伽陀・・・。(恋する日本語より)
070525 「海千山千=うみせんやません」海千山千河千の略。海に千年、山に千年さらに河に千年生き抜いた蛇が竜になる。(褒め言葉にあらず-笑)四字熟語ひとくち話より
0070528 お握りの海苔唇につく薄暑かな 中西舖土
0070530 涙に仰げば月も泣き、笑うて見れば花もほほえむ 道歌(どうか)
0070601 上手にはすきと器用と功積むと この三つそろふ人ぞ能くしる 利休道歌
0070604 青梅の? 臀うつくしく? そろひけり 室生犀星
0070606 客愁=かくしゅう・旅行中のもの思い
「嫌なことがあったら、私はすぐに旅に出る。遠くに行かずに、近くのホテルに一泊二日の旅に出る。-中略- すると、ほら・・少し、楽になる。」小山薫堂・恋する日本語より
0070608 先憂後楽=せんゆうこうらく
後楽園の名の由来。「天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」(四字熟語ひとくち話より)
0070611 俎や青菜で拭ふ烏賊の墨 松瀬青々
まないたやあおなでぬぐういかのすみ
0070613 さいさんてうたうたうてんさいさ
サイさんて、歌うたう天才さ(まさかさかさま動物回文集より)
0070615 僥倖=ぎょうこう・思いがけない幸福
新しいハイヒールを履いて買い物に出かけたら、突然、雨が降り出した/ひとりで、雨宿り。最悪の日曜日/しょんぼりしていると、目の前で車が止まり、私を呼ぶ声がした/それは、前からちょっと気になっていた会社の先輩だった/「どこかまで、乗っけてってあげようか?」(小山薫堂・恋する日本語より)
0070618 手に軽く握りて鱚といふ魚 波多野爽波
(鱚=きす。なぜか握り鮨を想像しました・笑)
0070620 夏はよる。月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。雨など降るもをかし。「枕草子」清少納言
0070622 「夏至」太陽が黄道上の九十度の点を通過する時。日は長く、影は短く。
0070625 「食ひ物の名は限りなしつゆの雨」石川桂郎
0070627 「山のあなた」 カール・ブッセ
山のあなたの空遠く/「幸」住むと人のいふ。/噫、われひとと尋めゆきて、/涙さしぐみかへりきぬ。/山のあなたになほ遠く/「幸」住むと人のいふ。 上田敏訳
0070629 「紫陽花」アジサイは、あず(集まる)さい(藍色)から生まれた呼び名といわれています。(一日の言葉より)
0070702 「恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ螢が身を焦がす」(山家鳥虫歌さんかちょうちゅうか)
0070704

「毎日歯を磨くみたいに、眼を磨け!」(アラーキー語録 人間、泣かなくちゃ。より)

0070706 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日  俵 万智
0070709 七夕の飲食雨となりにけり 松林朝蒼
(飲食-おんじき。今年の梅雨はよく降ります)
0070711

「草枕」 山道を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。 夏目漱石

0070713

「欲望というものは非情に強力な原動力である。」 アラン・ケイ(パソコンの原型開発者)

0070717 「台風一過」字面を見れば納得しますが、その昔、宮崎が台風銀座と呼ばれた頃、ちょうどウルトラの父・母がテレビに登場しました。幼かったカルノは、風神雷神が親で、虎の毛皮のパンツをはいて背中に太鼓をつけた小鬼が子供で「台風一家」と大勘違い(笑)「悩みや難問、あるいは騒動が、きれいに片付いて晴れやかな気持ちの喩えにも言う」(四字熟語ひとくち話)より
0070719

台風去る花器にあふるる真水かな 大塚千光史 
これはカルノオススメ「増殖する俳句歳時記」03年09月17日の句で、季語は台風で秋。先日の台風は七月としては最大級とのこと、地球温暖化(global warming )の影響でしょうか。

0070720 「One small step」1969年7月20日、アポロ11号から切り離された月着陸船イーグルで、アームストロング船長が人類初の月面への一歩をしるす。「That's one small step for man; one giant leap for mankind.」これはひとりの人間にとては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である。
0070723

「大暑」
本日は大暑、文字の通り「最も厳しい暑さ」。昨日の宮崎は確かにすごい暑さでした(汗)。
兎も片耳垂るる大暑かな 芥川龍之介  
「俳句が季語を大量に持っているという事実は、小さな生き物への関心を「詩的財産」にまで高める点で大きな力を発揮した」(精選 折々のうた)より

0070725

「星・花・愛」
1901年に「美的生活」を唱えた評論家高山樗牛の言葉を見つけました。
「天にありては星/地にありては花/人にありては愛/これ世に美しきものの最たらずや」

0070727

「言葉の力」
「あなたはやさしいのね」、「あなたの表情は美しいわ」、「あなたの声はすてきね」、これらの言葉は魔法使いである。(宇野千代「幸福の言葉」より)

0070731 風呂敷のうすくて西瓜まんまるし 右城暮石
「夏シャツのうすくてオナカまんまるし」ではメタボですね。
0070802 「そんな人生もあるのねえ。明日何をするかは明日になんなきゃ決まらないなんて、いいだろうなぁ」流行歌手はるみの言(旅と女と寅次郎)より
0070804 「心よ」八木重吉
こころよ では いっておいで
しかし また もどっておいでね
やっぱり ここが いいのだに
こころよ では 行っておいで
0070806

「少年の日日つつがなきズッキーニ」久保純夫
ヘチマに似てますがカボチャの仲間です(ペポカボチャ)

0070808 秋来ぬと目にさや豆のふとりかな 大江丸
藤原敏行の「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」(古今集)を踏まえた句。今日は立秋。
0070810 「一刻千金」一攫千金にあらず。春宵(しゅんしょう)一刻値千金が元。昨夜、日南の星空を眺めたしばし、まさしく!
0070813 「枝豆やこんなものにも塩加減」北大路魯山人
先日、美味しい枝豆を食べました。大豆の甘みと塩加減、やはり相対するもののバランスですね。
0070815 「ありそうでついにない仲ところてん」小沢信男
『かき氷や蜜豆くらいならばまだしも、ところてん(心太)は目掛けて食べに行くようなものではない。(増殖する俳句歳時記より)』
昨日、本物のところてん(心太)を食べました。それはそれは味わい深く、けっして心細い食べ物ではありませんでした(喜)。日南はいい街です。
0070817

「流星の尾のあたりより海のこゑ」河野友人
先日、日南海岸沿いの道を夜、オープンでドライブしました。満天の星空で、まさしくプラネタリウムの中を走っているようでした。

0070820 「念起こる これ病なり 継がざる これ薬なり」(古語)
心に浮かんだ憎しみの記憶は心の病気だ。これを継がずに、そこで終わりにするのがその病を癒す方法なのだ (「魂をゆさぶる禅の名言」より)
0070822 君が瞳はつぶらにて/君が心は知りがたし。/君をはなれて唯(ただ)ひとり/月夜の海に石を投ぐ。
佐藤春夫「少年の日」と題する詩の三番「秋」
0070824 「人の顔つきも習慣である。笑顔が習慣になればしめたものである。」
(宇野千代 幸福の言葉より)
顔つきも体つきも、スタイルも習慣なんですよね(反省)
0070827 「新凉や尾にも塩ふる焼肴」鈴木真砂女
秋刀魚の季節到来です。焼き秋刀魚に焼酎!日本人を堪能です(喜)。
0070829 「新涼の黄味こんもりと生玉子」鈴木真砂女
昨夜の皆既月食、日南では見えました。新涼を確かに感じます。
0070903 雲  山村暮鳥
おうい雲よ/ゆうゆうと/ばかにのんきそうじゃないか/どこまでいくんだ/ずっと磐城平のほうまでいくんか
*見ている方ではなく、雲になりたい!
0070905 星  千家元麿
溢れこぼれるやうな星だ
或るところには群れて沢山
或るところには一つ
0070907 天 山之口貘
草にねころんでゐると/眼下には天が深い/風/雲/太陽/有名なもの達の住んでゐる世界
0070910 「パスタにも茸いろいろ山日和」 鞠絵由布子 
茸=きのこ 山日和=やまびより
昨日熊本市でおいしいパスタを食べました(喜)上通りのフェデリコ
0070912 「栗羊羹切り口栗にゆがみけり」 上野澄江 
*先日、お茶の稽古の時の棹物は雁来紅(がんらいこう・明石屋製)でした
0070914 「初秋刀魚海の青さを滴らす」 杉崎 澄 
*秋刀魚大好きのカルノお薦めは、焼秋刀魚にトスカーナ産オリーブオイル!
0070918 「故郷の空」夕空晴れて秋風吹き/月影落ちて鈴虫鳴く/思えば遠し故郷の空/ああわが父母いかにおわす 大和田建樹作詞
0070920 「里の秋」あかるいあかるい星の空/鳴き鳴き夜鴨(よがも)の渡る夜は/ああとうさんのあの笑顔/栗の実食べてはおもいだす 斎藤信夫作詞
0070922 「夕焼小焼」中村雨紅作詞 子供が帰った後からは/円い大きなお月さま/小鳥が夢を見る頃は/空にはきらきら金の星
0070925 「名月や月の名所は月にあり」 大伴大江丸
*今夜は仲秋の名月、ただし満月にあらず。満月は27日。三夜連続で楽しめますね(喜)
0070927 「名月を取てくれろとなく子哉」 小林一茶
*今夜が満月。なく子は一茶の一人娘のさと女。日南は三夜連続堪能できそう!
0070928 「月よりも雲にいざよふこころあり」後藤比奈夫
今夜は十六夜。月と一緒に夜散歩してみます。
0071001 「われは草なり」高見順
われは草なり/伸びんとす/伸びられるとき/伸びんとす/伸びられぬ日は/伸びぬなり/伸びられる日は/伸びるなり
0071003 「われは草なり」高見順
われは草なり/緑なり/全身すべて/緑なり/毎年かはらず/緑なり/緑の己に/あきぬなり (今回二回目)
0071005 「われは草なり」高見順
われは草なり/緑なり/緑の深きを/願ふなり/あゝ 生きる日の/美しき/あゝ 生きる日の/楽しさよ/われは草なり/生きんとす/草のいのちを/生きんとす (今回最終)
0071009

「とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな」中村汀女 
小学生の頃、秋の夕暮れに兄貴と赤とんぼと一緒にかけっこした記憶があります。カルノの一つの原風景です。

0071011 「赤とんぼまだ恋とげぬ朱さやか」佐野青陽人
*朱さやかは「あけさやか」と読みます。片思いゆえの恥じらいなのか切なさなのか・・。思い出して胸がキュン・・。
0071011 「赤とんぼじっとしたまま明日どうする」渥美 清 
*あの寅さんの句です。寅さんならどうするんでしょうね?
0071011 「あたたかい心で人のなかに住め。人のあたたかさは、自分の心があたたかでいなければ分る筈もない」吉川英治「宮本武蔵」より
0071017 「一飯の尊さは、一粒の米でも一茎の野菜でも、自分で栽ってみて初めてわかることである。」一飯=いっぱん 栽って=つくって 吉川英治「宮本武蔵」より
0071019 「遅くはない。今からでも、自分を鍛え直して、世に出ればいいではないか。―自分で自分を、だめだと見限ったら、もう人生はそれまでのものだ」吉川英治「宮本武蔵」より
0071022 「解語之花=かいごのはな」言葉を理解する花、すなわち美人のこと、もとは楊貴妃をさしたそうな。
0071024 「朝雲暮雨=ちょううんぼう」*気象用語のようですが、中国の故事による言葉で「男女の契り」のこと。男女の仲は奥深い!
0071026 「益者三友=えきしゃさんゆう」*交際して益のある友。三友とは「直:正直」「諒:誠実」「多聞:博識」で、出典の論語では損者三友と続く。ちなみに徒然草では「物くるる友」「医師:くすし」「智恵ある友」です。
0071029 「笑み」笑いながら泣いちゃうとしたら その泣き顔は美しいだろうね。/笑いながら苦悩するとしたら その苦悩は美しいだろうね。/笑いながら怒ったら その怒りは 長引くことはないだろうし/笑いながら仕事をしたら どんなに大変な仕事でも 楽しいだろうね。 (おなかがすいたらごはんたべるんだ イ・ギュギョン作より)
0071031 「足し算引き算」 愚かな人は 足し算をして沢山手に入れ 賢明な人は 引き算をして沢山手に入れる。(おなかがすいたらごはんたべるんだ イ・ギュギョン作より)
0071102 「勇気と知恵」 勇気のない奴は 敵から逃れようとし/勇気のある奴は 敵に勝とうとする/けれど知恵のある奴は 敵を味方につけようとする。(おなかがすいたらごはんたべるんだ イ・ギュギョン作より)
0071105 「雨ニモ負ケズ」宮沢賢治 十一月三日
雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋(イカ)ラズ イツモシヅカニワラッテヰル (4回に分けて配信)
0071107 「雨ニモ負ケズ」宮沢賢治 十一月三日
一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノ蔭ノ 小サナ萱(カヤ)ブキノ小屋ニヰテ (4回に分けて配信・二回目)
0071109 「雨ニモ負ケズ」宮沢賢治 十一月三日
東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイイトイヒ 北ニケンクゥヤソショウガアレバ ツマラナイカラヤメロトイヒ (4回に分けて配信・三回目)
0071112 「雨ニモ負ケズ」宮沢賢治 十一月三日
ヒデリノトキハナミダヲナガシ サムサノナツハオロオロアルキ ミンナニデクノボートヨバレ ホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ (4回に分けて配信・最終)
0071114 「痛い」工藤直子
すきになる ということは
心を ちぎってあげるのか
だから こんなに痛いのか
0071116 「球根」 北川冬彦
葉が枯れたから
掘つてみると
球根は、しつとりと肥えてゐる。
まはりに、幾つも子をつけて。
0071119 「いちまいの皮の包める熟柿かな」野見山朱鳥
*本当に俳人は思いもつかない見方をしますね。
0071121 「おでん煮る玉子の数と頭数」 奥村せいち
*延岡のおでん屋さんには、熱々ご飯に玉子を埋めておでんつゆをかけて、玉子をほぐして食べる、超常連限定メニューがあります。
0071126 「煮凝りのぷりぷりと箸に踊りけり」石田自得
*煮凝り=にこごり。そのむかし寒い朝、鍋の底に前夜の煮魚の煮凝りをみつけ、熱々ご飯にのせて食べた記憶があります。美味の記憶。
0071128 「皸の母のおん手に触れにけり」宮部寸七翁
*皸・皹=あかぎれ。左右の入れ替わった二つの字が有ります。
  『母の皹今になり文字を知る』カルノ
071130 「波の花遊ぶ行方に千体仏」中西舖土
*波の花=冬の日本海沿岸にみられる現象だそうです。そのむかし日が落ちたら「塩」ではなく「波の花」と言いなさいといわれましたが、本来はこちらのようです。
0071203 「たきび」 巽 聖歌
山茶花、山茶花、咲いた道、焚火だ、焚火だ、落葉焚き。「あたろうか。」「あたろうよ。」霜焼け、お手てがもう、痒い。(二番)
0071205 「ペチカ」 北原白秋
雪のふる夜はたのしいペチカ。
ペチカ燃えろよ、お話しましょ。
火の粉ぱちぱち、はねろよ、ペチカ。(五番)
0071207 「冬景色」(一番)文部省唱歌
さ霧消ゆる湊江の 舟に白し、朝の霜。
ただ水鳥の声はして いまだ覚めず、岸の家。
0071210 「天衣無縫」てんいむほう 天女の衣(天衣)には縫い目がないことから、もとは詩歌・文章や芸術作品などの出来栄えについて、人工的な技巧やわざとらしさが無く、しかも完全に美しく出来上がっていることを褒めていう語。(四字熟語ひとくち話より)
0071212 「一所懸命」いっしょけんめい もとは一族の生活を支えている領地、そのひとつの領地(一所)に命を懸けて(懸命)守ることから。(四字 熟語ひとくち話より)
0071215 「家常茶飯」かじょうさはん 日常茶飯の方をよく目にしますが、家常茶飯も同じ意味。茶飯は「お茶」と「飯」でお茶漬けではありません。尾籠ですが同意の熟語では「行屎走尿」(こうしそうにょう)があります。(四字熟語ひとくち話より)
0071217 「藷焼けてゐる藁の火の美しく」高浜虚子
焼き芋(藷)ではありませんが、芋天の美味しい店が宮崎市の「幸魚」(ゆきうお)。超オススメ芋焼酎は天草の「池の露」!
0071219 「焼芋を二つに折れば鼻熱し」吹田孤蓬
*そのまんまですが、このような表現には脱帽です。目のつけどころが違うのか、鼻の位置が異なるのか。やはり、見ているようで見ていないのですね。
0071221 「焼藷の車に寒さつきまとふ」百合山羽公
*この句は別ですけど、早寝早起きのカルノにはラーメンなどこの手の売り声が、時に安眠妨害となります。肉声ならまだしも今はエンドレステープですからなおさら!
0071225 「来年のことを言えば鬼が笑う」
*予知能力のある鬼は来年の話をする人間を見て「明日のことすらわからぬくせに」とせせら笑うという。「ことわざ成句使い方辞典」より
0071227 「まず、はじめる」荀子(じゅんし)
道は近しといえども、行かざれば至らず。
事は小なりといえども、為さざれば成らず。
「自分を救うことば」より
0071229 「世の中にあること、知れたもの」澤木興道
一切合切、世の中にあることは知れたものじゃ。
金持っても知れたもん。
出世しても知れたもん。
美味しいものを食っても知れたもん。
人がえろう感心しても知れたもん。
災難? 大したことはない。
「自分を救うことば」より

 

   
 
 
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