ハナマルメール

配信日
2008/06/30
Subject
No.067 『無作妙用』



ハナマルメール
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無作妙用



TomTom


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人生をより楽しむ情報満載!  CLUB NICHOLA メールマガジン
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┃ハ┃ナ┃マ┃ル┃メ┃ー┃ル┃ No.067 2008-06-30 sacra@connote.jp

 発行人:カルノ(河野秀樹〈かわのひでき〉)1961年生まれ 歯科医師 
  宮崎県日南市あがた東 桜歯科
  趣味 旅・茶・ワイン
  詳しいことはこちらへ http://www.connote.jp/essay/mono/mono27.htm

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 いちにち、お疲れさまでした(朝、読んでいらっしゃる方もおられるとは思います
が)。寝る前の一杯のナイトキャップ、そのようなメールマガジンがハナマルメール
です。好きな作家・五木寛之の本に次のような文章があります。「それともう一つ、
気をつけていることは、龍頭を最後までギリギリ巻き切ってしまわないことだ。この
辺で一杯だな、というすこし前まで巻いて、そこで龍頭をすこしもどしておく。もど
すというか、何回転かゆるめるのだ」(五木寛之「知の休日」より)
  コンテンツは「アントレプレナー的(起業家精神を持つ)な若き心を持つ歯科医が
人生をより楽しむためのエナジーサプリ!」。もちろん歯科医でない方もOK!! 

 あなたのリューズを少しゆるめるハナマルメールです。

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C O N T E N T S (◆のついたタイトルが今号の内容です)
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◆ ハナマルコラム
   スターブックスカフェ(オススメ本紹介のカフェです)
◆ オススメミッケ!(カルノが見つけたいろんなオススメ)
   ハナ通信
◆ ヒロシの酒部屋(さけべや)
◆ 笑進日記
◆ ご案内・お知らせ

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No.067『無作妙用』

 「むさくみょうよう」と読みます。準備をまったくしていないようで、実は準備万端
整っている、というような意味でしょうか。円相の横にこの四文字が書いてあります。
今月の(先生宅の)茶室のお軸です。画像はホームページにアップします。

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◆ハナマルコラム No.056
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「ナビのTomTom」
  先月フランスは、ボルドー・ベルジュラック・サンテミリオンなどを五日間で回りま
した。五日間でちょうど1000キロ、一日200キロ平均のドライブでした。ボルドー空港
でレンタカーを借り、ボルドー空港返し。車はフォルクスワーゲンのトゥーランで
「TomTom」という名のGPS(ナビ)付きです。
  出発後すぐに左のマニュアル運転には慣れ(実は愛車は左のマニュアル)、一、二時
間もすると右側の車線を走ることにも慣れました。出国前には、走行車線が違うこと
と、フランスの交差点がロータリー式になっていることに不安を抱いていたのですが、
運転し始めて半日すぎる頃にはそれらが杞憂であったことに気がつきました。
  初日はボルドー空港近くのホテルから南下しアルマニャック地方へのドライブです。
運転し始めてまず気がついたことは、運転手にとって最も必要な情報は、最終目的地
がどこであるかということよりも、目の前に迫る次の交差点をどちらに進むかという
ことです。
  ハンドルを握りながら、ふとあることを思い出しました。過去に2回フルマラソンを
走ったことがあります。2回ともほぼ四時間半かかりましたから、走ったというより
ジョグか早歩き程度のスピードですが、完走しました。このとき得た完走のコツは
「始終ゴールを目指すのではなく、まずは次の電信柱まで走る」ということです。中間
点を過ぎる頃から、思考能力は低下し身体はマシーンのようにひたすら足を動かすだ
けです。そんな時、向こうに見える「あの電信柱がゴール!」と自分に言い聞かせな
がら走りました。その電信柱に到着したら、また次のあの電信柱を目指して走る・・
・。この繰り返しで、42.195キロを完走しました。
  初日予定していた生産者のところへは、TomTomのナビで無事時間とおりに着きました。
そのナビは見事なものでした!(この成功体験があとで大ポカを引き起こします・・
・泣)
  TomTomを使ううちに、使い方のこつも飲み込めて、みんなでしきりに「トムトム君は
えらい!!」とほめていたところ・・・。三日目のことです。ボルドー市内でネゴシ
アンの方の事務所で試飲をして、昼からの予約へとトムトム君に目的地の情報をイン
プットしました。もうすっかりトムトム君を信用してしまっていたため、地図で確認
もしないまま「オニバ!(さあ、行こう)」。約一時間走った頃、そろそろ目的地に
近くなったと車を止め、道行く人に詳しい住所を尋ねたところ「カタストロフ!(大
ちょんぼ)」。ナビのままに着いた場所はなんと、まったく別の場所でした。トムト
ム君に我々がインプットした情報にはミスも無かったのですが、なんとまあ!あらか
じめ入力してあった情報にミスがあり、この大ちょんぼ。やはりセカンドオピニオン
は必要です。結局、さらに一時間車を飛ばして予約の時間に数時間遅れで目的地にゴ
ールしました。その生産者の方はもとボートのフランス代表選手として、バルセロナ
オリンピック出場の経験があり、ばりばりの体育会系。あっけらかんとした性格に救
われました。
  折しも、4月から6月にかけて福岡で開催していたライブセミナーが「ナビデンチャ」。
この体験と相まってナビについてじっくり考えさせられた旅でした。

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◆オススメミッケ!
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「元気ハツラツ予防歯科」--くちセレブになろう!

 今春の歯科医師国家試験の合格率に象徴されるように、歯科医療を取り巻く状況は、
近年きわめて厳しいものと言える。近く2011年にはレセプト等に関するオンライン化
も予定されており、開業医の置かれている環境はさらに厳しさを増すことは明白であ
る。目の前に立ちはだかるものは八方ふさがりの「壁」なのか、それとも次世代歯科
医療への「希望の扉」なのか。                 

 以前、福岡予防歯科研究会(現Well-Being)のセミナーで「キュアからケアに,ケア
からヘルスプロモーションへ」というフレーズあがり、「C」にかけて「cureからcareへ、
careからcommunicationへ」というのが持論である。病気をキュア(治療)し、未病を
ケア(手当)するとなれば、健康を維持増進させるのがコミュニケーションである。
今回、さらにその先の「C」について述べてみたい。      
  病気、未病、健康、その次に来るもの、それは「ハツラツ」である。予防という言葉
は字面を見れば「病気になることへの抗い」という意味であり、今回の発表とは方向
性が逆である。しかし予防に替わる言葉が見いだせないため「元気ハツラツ予防歯科」
というタイトルとした。病気,未病の来院者は「患者さん」であるが、元気ハツラツ
な来院者は「お客さん」である。すなわち患者さんの来院理由には「ニーズ」があり、
かたやお客さんの来院理由にあるものは「デザイア(欲望)」である。            
     
  ニーズとデザイアは似ているようで非なるものである。ニーズとは「本来あるべきも
のがない状態」。言い換えれば、歯のトラブルなどで日常生活が営めない状態である。
デザイアは「(無いなら無いですますことができるが)欲しくて欲しくてたまらない
状態」である。現在の日本は周知のように、他の国に類を見ないほど高齢化の進んだ
社会である。高齢化の進んだ社会とは表現を換えれば成熟した社会である。成熟した
社会においては、ニーズよりデザイアを満たす商品やサービスなどがより多く求めら
れる。ここ数年、日本におけるスターバックスコーヒーの隆盛を見れば、それは明ら
かである。おなかの空腹を満たすハンバーガーよりも、こころの渇きを癒すコーヒー
の方が人々に求められる社会なのである。加えて、インターネットの普及により人々
は膨大な情報を自宅にいながらいとも簡単に手に入れることができる。いろいろな意
味において、現在の日本社会は質・量ともに成熟している。患者さんがひとたび健康
を取り戻したならば、轍を踏まないすべを求めるのは当然であろう。すなわち、ニー
ズをベースにした「後手後手医療」からデザイアに軸足を置いた「先手先手ケア」へ
の変換もしくは取り組みが急務であると言えよう。宮崎県歯科医師会が推進している
「パールリボン運動」も合わせて発表してみたい。
(10月発表予定のポスターセッションの抄録より)

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◆ヒロシの酒部屋 No.015
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「パーフェクトを目指すワイン生産者」
(写真はホームページアップ時に掲載します)

 5月10日から18日まで、ガスコーニュ、ベルジュラック、ボルドーのワイン生産
者10人ぐらいの方とお会いしてきました。その中に今回の旅で一番心を踊らされた
サンテミリオンのシャトー グラン コルバン デスパーニュの7代目当主フランソワ 
デスパーニュさん(絵1)との出会いがありました。
  彼は大学で醸造学を学び、ボルドー大学ではオノログの資格も取り、その上、土壌の
勉強をし、さらに経営の資格も取ったが、現場で働きたくて、1996年からこのシ
ャトーを管理しています。
  まず彼は何をしたかというと、土壌に2mの穴をあけて、どこが砂か
粘土かを調べた結果、このシャトーが52種の土壌から成り立っている事がわかった
とのこと。そのおかげで、たとえば、同じメルロー種でも豊かな土壌であれば、葡萄
の木の間に草をはやす事で、余計なミネラル分を草に吸わせ、また豊かな土壌でなけ
れば、ある程度のミネラル分は必要になるので、草を生やさないようにした。つまり
それぞれの細かいテロワールごとの葡萄の特性を最大限に引き出す努力をしているの
です。もちろんその事がワインの味に直結していくのですが、それ以上に彼は葡萄園
に愛着があるため、その環境を大事にし、次の世代に繋げたいと考えている。それは
サンテミリオンで唯一、アグリカルチャー レゾネという政府の認証までもらっている
事からも理解できます(絵2)。
  さらに完璧さは続きます。葡萄の収穫にかかわる人数は15年前と今も同じで、55
人。それに比べて醸造にかかわる人数は、15年前は2人だったのが、今はなんと2
5人に増えている。これはなぜかと言うと、葡萄の選別をあまりにもパーフェクトに
行うためで、30のテロワールごとに分けて、さらにそこで選別してよりよい葡萄だ
けを使う。聞いていてそこまでやるかと正直思いました(絵3)。
  そして最後に驚かされたのは、ここまでパーフェクトな仕事をし、味覚もすばらしい
ものを持っているにもかかわらず、第三者のオノログの意見を聞き、客観的に評価し
てもらうという謙虚さ、つまり自分がぶれる事があるかもしれないのでというある意
味、パーフェクトさです。
  他に2つのシャトーを所有していますが、それぞれを試飲(絵4)させていただき、
はっきりテロワールの違いを感じました。粘土質の多い土壌、ポムロールに近い砂の
多い土壌、そして石灰質のコート ド カスティヨン。それぞれのテロワールを活かし
た味わいであるが、スタイル的には繊細で懐のある味を目指している様に感じました。
そこでそれを確かめるために失礼と思ったが、他のシャトーを例に出して質問をして
みました。「トロタノワというワインは、テロワールを活かしきった味にすぎないの
か、それともオーナーが目指している味なのか?」すると彼は、両方であるが、私の
好きなワインの中でトップのワインであると答えて下さった。私もすごいワインと認
めているのですが、その味筋に少し近いものを感じたので聞いてみたのであるが、や
はりその通りでした。その上、トロタノワのオーナーとは親交があり、なんと200
1年のトロタノワを1本50ユーロで12本ゆずってもらったとの事。試飲の中でも
この右岸の2001年は良かったと感じたが、彼もちゃっかりとトロタノワの200
1年を確保するとは、なんともうらやましいかぎり。また、昼のレストラン(絵5)
でも、いろんな方が彼に挨拶にきていました。この村で彼は顔も広いのだろうけど、
皆さんの笑顔を見ていると、彼の人となりが多くの人に好かれている様に感じられま
した。
  午前中の予定がお昼(絵5)までごちそうになり、夕方4時までお付き合いいただき、
ボルドーでここまで徹底的にお話ができたのは初めての事でした。さらに造り手の方
でこんなにも繊細な味覚も合わせもった方にお会いしたのも初めてで、「うちのテイ
スターにどう?」と冗談にも言われたのは感動であった。(ここでのテイスターの意
:樽からのワインの試飲による評価をする人)
  どこまで味が上がっていくのか、楽しみである。感謝!

筆者紹介 ヒロシとは? 岡山 宏 おかやま ひろし
1977年鹿児島県立甲南高校卒業。1982年熊本大学工学部合成化学科卒業後、三共株式
会社入社。1987年三共株式会社を退社し帰鹿。岡山酒店後継。1990年店舗新築後、デ
ィスカウント店としてスタート。1997年月酒専門店として再オープン。現在に至る。

岡山酒店 〒890-0054 鹿児島市荒田1-16-28 電話099-254-4784
http://www.connote.jp/essay/mono/mono25.htm

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◆笑進日記 
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「サプリメール五月」
サプリメールとは
http://www.connote.co.jp/hana/back61.htm

080506
「八方美人」
*オリジナルは「四方八方どの角度からみても非の打ち所のない、文句無しの完璧美
人」だそうで、それ故か褒め言葉としてはまず使われない、とのことです。八方のベ
クトル(方向性)がオリジナルは反対であるような気がします・・(四字熟語ひとく
ち話参照)

080508
「規矩準縄」「きくじゅんじょう」
*正確な測量、作図に欠かせな いコンパス・物差し・水準器・墨縄(すみなわ)のこ
とで法律・規 則の別称。(四字熟語ひとくち話より)

080510
「一路平安」「イールーピンアン」
*これは四字熟語を言うより中国語です。読んで字のごとく、道中無事でありますよ
うにの意味です。「一路順風」も同義ですが、旅が船から飛行機に変わりましたので、
順風から平安に。ということで、しばらく旅に出ます! 

080519
「器ごと光つてをりぬさくらんぼ」小川みゆき
*庭のさくらんぼは、いつの間にかなくなりました(笑)。だれが食べたのやら

080521
「暫くは五月の風に甘えたし」柳家小満ん
*日南はまさしく、この風が吹いています。以前、風薫るの薫るは鼻ではなく目で感
じるものだ、みたいな文章を読んだ記憶があります。俳句はこちらへ「増殖する俳句
歳時記」

080523
「谺して山ほととぎすほしいまま」杉田久女
*日南の朝は、まずホトトギスのけたたましい声で始まり、そのあと鶯も鳴き始めま
す。時鳥の声は聞き様によっては「ホットットッギス!」とも聞けます(笑)。谺=
こだま

080526
「金のわらじ」でたずねる
*意味は「どこまでも根気よく歩きまわって探す」。キンのわらじではなくカネの草
鞋です。鉄製なら耐久性有り!(常識として知っておきたい日本語より)

080528
「酒の肴」
*肴(サカナ)とは魚にあらず酒菜のことで、菜は食べ物になる魚菜類の意。転じて
酒席におもしろみを添えるような歌、踊り、話題などにも使う。次回の飲み会の肴に
どうぞ!(常識として知っておきたい日本語より)

080530
「ちゃんぽん」=違う種類のものを混ぜること
*外来語ではなく大和(やまと)言葉で、鉦(かね)をならせばチャン、鼓(つづみ)
を叩けばポン。鉦と鼓の合奏からチャンポン!(常識として知っておきたい日本語よ
り)

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◆ご案内・お知らせ
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**お知らせ 先日、無事にナビライブin福岡は終了しました。大成功であったと手前
味噌ながら、確信しております。8/2土曜日に宮崎市内で講演予定です。詳しいこと
をお知りになりたい方は遠慮なくメールを!

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