ハナマルメール

配信日
2005/3/15
Subject
No.008『卒業』

ハナマルメールとは・・・


 寝る前の一杯のナイトキャップ、そのようなメールマガジンがハナマルメールです。
 好きな作家・五木寛之の本に次のような文章があります。
 「それともう一つ、気をつけていることは、龍頭を最後までギリギリ巻き切ってしまわないことだ。この辺で一杯だな、というすこし前まで巻いて、そこで龍頭をすこしもどしておく。もどすというか、何回転かゆるめるのだ」(五木寛之「知の休日」より) 
 コンテンツは「アントレプレナー的(起業家精神を持つ)な若き心を持つ歯科医が人生をより楽しむためのエナジーサプリ!」。もちろん歯科医でない方もOK!!
 あなたのリューズを少しゆるめるハナマルメールです。







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┃ハ┃ナ┃マ┃ル┃メ┃ー┃ル┃ No.008 2005/3/15 sacra@connote.jp

 発行人:カルノ(河野秀樹〈かわのひでき〉)1961年生まれ 歯科医師 
 宮崎県日南市あがた東 桜歯科
 趣味 旅・茶・ワイン
 詳しいことはこちらへ http://www.connote.jp/magazine/inter-v.htm

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 いちにち、お疲れさまでした(朝、読んでいらっしゃる方もおられるとは思い
ますが)。寝る前の一杯のナイトキャップ、そのようなメールマガジンがハナマ
ルメールです。好きな作家・五木寛之の本に次のような文章があります。「それ
ともう一つ、気をつけていることは、龍頭を最後までギリギリ巻き切ってしまわ
ないことだ。この辺で一杯だな、というすこし前まで巻いて、そこで龍頭をすこ
しもどしておく。もどすというか、何回転かゆるめるのだ」(五木寛之「知の休
日」より) 
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C O N T E N T S (◆のついたタイトルが今号の内容です)
──────────────────────────────────────
◆ ハナマルコラム
  ハナ通信(1991年スタートの通信です)
◆ ハナ言葉(花メールユーザーの方、バースデーメールにどうぞ)
◆ 今月のひとこと(オープンカレンダーのユーザーの方へ)
  スターブックスカフェ(オススメ本紹介のカフェです)
◆ オススメミッケ!(カルノが見つけたいろんなオススメ)
◆ ご案内・お知らせ
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No.008『卒業』

 この時期「卒業」という文字をよく目にしますが、その度「仰げば尊し・・」
が遠くから聞こえてきます。ちなみに1967年の映画「卒業」の原題はそのままで
「The Graduate」。


◆ハナマルコラム No.8
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「時間の作り方まとめ」7

 前々号で、ひと区切りと言ったのですが折角ですのでまとめてみました。
「珈琲豆方式」とは日常生活のちょっとした時間を見直すと結構な時間になる。
「付け置き洗い方式」とは、順序を変えるだけで効率が良くなる。
「時差方式」とは、わざと時差を作ることによって、働き・作用が増加する。
「足し算方式」とは、余裕があるので効率よく仕事がはかどる。
「すぐやる方式」とは、本来の仕事以外の不要な労力を発生させない。
「原時換算方式」とは、割の合わない行為・行動はしない。
「アップル方式」とは、ワンアクションですませる。 
「グリコ方式」とは、ワンアクションでふたつのことを行う。

 以上、八つの方式をお話ししましたが、これらを大まかに分類すると、次の三つ
になるような気がします。

1-時間をつくる:珈琲豆方式、グリコ方式

2-時間を効率よくつかう:付け置き洗い方式、時差方式、足し算方式

3-不要なことをしない:すぐやる方式、原時換算方式、アップル方式

 上の三つを、一週間程度の旅行に例えてみましょう。「時間をつくる」はパッキン
グです。我が家に自家用車が来た時には、すでに大学生でしたので、それまですべて
の移動が公共交通機関でした(国鉄とか、汽車とよんでいた頃です)。そのおかげか、
旅に慣れましたし、時刻表の読み方も熟知しました。もちろんパッキングもです。家
族が車で移動するようになって、パッキングの技が不要になることを心配しています。
「効率よくつかう」は旅の日程の計画です。地図を横に置いて、じっくり練れば練る
ほど、効率よく旅が進むというわけではないのですが、しないよりはした方がいいで
しょう。「不要なことをしない」は優先順位づけです。この優先順位づけは、日程の
計画遂行の時にも必要となることでしょう。

 今回、このコラムを書いているうちに、昔からよく言われる「物事は忙しい人に頼
め」という言葉の真意がわかるような気がしました。忙しい人ほど、上記のようなこ
とを知らず知らずのうちに、行っているのでしょう。というところで、今度こそ今回
でひと区切りです。



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◆ハナ言葉
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(花メールユーザーの方に。バースデーメールにお役立て下さい)
 花メールとは http://www.connote.jp/essay/nichola-sys/08/n08.htm
 

3/15 さんたんか      謹厳、張り切る
3/16 イースターカクタス  熱情、復活
3/17 さんしゅゆ      持続、耐久
3/18 アネモネ       あなたを愛します
3/19 ひとりしずか     隠された美
3/20 みつまた       豊かな力
3/21 まんさく       不思議な力
3/22 れんぎょう      希望、集中力
3/23 ベルゲニア      順応する、忍耐
3/24 かたくり       きっといいことが・・・
3/25 とさみずき      清楚、誠実
3/26 しゅんらん      気品、清純
3/27 しょうじょうばかま  希望、忘れられない人
3/28 たつたそう      遠慮、清純
3/29 アリッサム      美しさを越えた価値
3/30 カルセオラリア    私の伴侶
3/31 はまかんざし     可憐、共感
4/1  さくら        精神美、優れた美人
4/2  きぶし        うれしい出会い
4/3  もくれん       自然への愛
4/4  すもも        困難に耐える
4/5  むらさきはなな    知恵の泉、聡明
4/6  マーガレット     予言、真実の愛
4/7  ディモルフォセカ   元気、幸福
4/8  いかりそう      あなたをとらえる
4/9  アカシア       友情、秘密の愛
4/10 チューリップ     博愛、思いやり


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◆今月のひと言「5月用」
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(オープンカレンダーのユーザーの方へ)

「万目青山 新緑競う五月です」

「目には青葉 山時鳥 初鰹」


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◆オススメミッケ!
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和のなかの白

 「白梅のあと紅梅の深空あり」   飯田龍太

 この時季、年末年始には、日常のなかに「和」が日頃よりも多く顔を出す。お
歳暮につける熨斗や水引。大掃除で張り替える障子紙。門松、注連縄などのお正月飾
り。年が明けては、お年玉を入れる熨斗袋やぽち袋。おせち用の白木の箸など、いわ
ば、期間限定モノが数多く登場する。それらを見てみると、その多くのモノが白いモ
ノである。

 まず、白についていくつかの本を開いてみよう。

 「最も明るい色。あらゆる波長の可視光線を物体を見て感じられる色をいう。ただ
し、完全な白色の物体は現実には存在しない。」(『色の手帖』より)
 
 「太陽の光線をあらゆる波長にわたって一様に反射することによって見える色。雪
のような色。何も書いたり加工したりしてないこと。潔白。」(『広辞苑』より)
 
 「まじりけがない。しろくなる。しらむ。あかるくなる。しろくする。あきらかに
する。あかるい。いさぎよい。」(『角川漢和中辞典』より)
 
 古来日本では、正月をあらゆるものの始まりとする習わしがあった。数え年はその
典型であろう。その始まりにあたって、白を多用したことには、如何なる意味がある
のであろうか。おそらく、日本の伝統文化の書を繙かなくとも、白が清めの意を持つ
ことは、想像に難くない。

 お茶の点前の中には、幾度となく清めの所作がある。もちろん、準備の段階で、茶
碗をはじめ、使う道具は洗い清めてある。そうしていながら、客の目の前でさらに清
める。習いたての頃は、なかなかこの真意が分からず、ただ煩雑に感ずるだけであっ
た。しかし「洗心」の茶軸を見たときに、点前の中の清めの所作は、道具を清めるの
ではなく、手前している本人の心や思いを清めていることを体感した。

 白は、まさしく、清めの色と言えよう。ゆえに、白くするということは、和におい
ては、清めることであり、浄化することであるといえるのではないであろか。

 「点前の清めの小さな所作によって、心に清涼が訪れるという経験は、概念の奇蹟
としてそのようなプロセスの根幹を占めていたに違いない。その瞬間、自分の懊悩も
また概念上の懊悩にすぎないことを、ほんの短い刹那にせよ、覚知できるのである。」
(『心理学者の茶道発見』より)
 
 「侘びの思想は、現実を受け入れる姿勢である。その侘びの思想を体現した茶道は、
私たちの懊悩の多くが概念の誤写であることを無理なく実感させてくれるシステムで
ある。現実受容をはかり、心の癒しをはかるツールとして、今日まで機能して来たの
である。私自身、この茶道の癒しの機能にずいぶん救われている。この癒しを少しで
も多くの人に味わっていただきたいと願っている。」(同上より)
 
 いささか難解な文ではあるが、清めの概念の一助になればと思い、紹介した。白く
する、すなわち清めることによって、人は癒されるのである。自分自身の癒しを求め
て、神に手を合わせるのではないだろうか。癒すために清めるのである。ならば、白
くするということは、もちろん視覚的に歯は白くなる。しかし、その白い歯を求める
心は、自分自身への癒しではなかろうか。

 さて、冒頭の句のように、白と相性が良いのは「紅」である。九十九歳の賀の祝い
を白寿という。「百」から「一」をとれば「白」になることからと聞く。茶名にこの
「白」がつくものがある。薄茶に使う茶名に多いような気がする。聞けば、その名前
には最上級にはひとつ足りないと言う意味をもつらしい。このことを口元にあてはめ
れば、そのひとつ足りないことを補うものは、クチビルではなかろうか。白い歯と紅
いクチビルで、まさしく紅白である。

 「お祝いの金封や品物に飾られた赤と白の水引や赤と白の紙を重ねて折ったのしを
はじめとして、慶びの贈答と言えば紅白一対の色合わせで決まる。

 赤は昇る太陽や燃える炎、熱く流れる血の色である。生命や躍動、生産をイメージ
する。白は日本人にとって、神秘や霊的なものを意味する色であったという。神様へ
のお供えの器がすべて白木であることが、古来、色を塗らない白木に神性を見たこと
を物語っている。白は無色を意味したものか。そうならば生命を表す赤と、神秘を表
わす白との組み合わせが紅白となる。紅白の意味は生命の神秘すなわち宇宙である。
ともあれ、この配色には、潔さとひたすらな明るさがある。」(『引出物』より)
 
 顔において、クチビルが動くことを考慮すると、歯とクチビルを同等の一対のもの
としてとらえるよりも、「歯はクチビルの脇役」と考える方が、面白いかもしれない。
白い歯は、脇役として紅いクチビルを引き立たせる。

 「コート・ドールの皿はすべて真っ白です。絵も文字も入っていません。真っ白な
お皿がいいと最初から決めていました。絵皿を使うつもりはありませんでし
た。」(『メニューは僕の誇りです』より)

 この文にあるように、西洋料理においても、真っ白な皿が多用される。古典的喫茶
店におけるコーヒーカップもそうである。中国おける白磁に至っては、1500年をこす
歴史がある。いずれも、その器に盛られる料理を引き立たせるためであろう。

 また中国には古代から陰陽五行説なる考え方があり、その考え方を踏まえると、青
春・朱夏・白秋・玄冬で白は秋になるそうである。白磁青磁の色は、雨後晴天の青空
と白い雲の色を模したと言われる。この白秋もまさしく、秋の空気の清涼感・清澄感
を象徴するのではなかろうか。

 「白」について、このように考えてみると、洋の東西を問わず、「白」とは清らか
でありながら、謙虚さをもつ。加えて、清めるという動詞的な意味合いを持つことに
よって、癒しの色でもある。和においては、白くすること、すなわち清めることであ
り、清めるということは、自分自身を癒すことであると結論づけることができよう。
言うまでもなく、癒しは医療の原点である。

参考文献/
新版 色の手帖     永田泰弘監修 小学館
広辞苑第五版      岩波書店
漢和中辞典       貝塚茂樹 他編 角川書店
心理学者の茶道発見   岡本浩一 淡交社
引出物         小山織 マガジンハウス
メニューは僕の誇りです 斉須政雄 新潮社

(日本歯科漂白研究会 第1巻第1号会誌投稿 平成15年2月1日発行) 



◆ご案内・お知らせ
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お読み頂き有り難うございます。感想・ご意見待ってます。第9号は3月31日頃です。



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