no.42
2002/07
そのことはきのうのように夏みかん

坪内稔典 1944年 愛媛県生まれ

真夏の果実

 今でも、きのうのことのように覚えています。90年7月20日が、桜歯科のグランドオープンでした。ちょうどその時に流行っていたのが、この唄です。このサザンオールスターズの「真夏の果実」を聞くたびに、オープン前夜の緊張感や不安を思い出し、目頭が熱くなるのを感じます。まさしく、歌詞にあるように「今もこの胸に夏は巡る」です。早いものであれから12年経ちました。
 12周年の葉書のコピーは「いちダースの重み」です。12年間、いちダース。干支でいえばひとまわり。時間の流れ・重みとともに、仕事の責任の重みも感じます。自分自身への叱咤激励の意を込めて、宇野千代さんの言葉を紹介します。

「どんな小さなことでも、飽きることなく仕事として続けている間には、そのことが自分の身体に定着して、ほんとうの仕事として働けるようになるものである。」

宇野千代幸福の言葉 海竜社医


予防の旬

 毎春に、小学校と保育所の歯科健診に行きます。その時に強く感じるのが、予防にも旬があるということです。この子どもさんは、ここ半年ほど、まわりの大人を含めて、口や歯に関心をいつも以上に配って頂けると、ムシバとは無縁の人生を送れるのになあ。ここ3ヶ月だけ、しっかり磨いてくれると、リスクがかなり減るのになあ、等々。
 予防の旬は、人それぞれ違います。しかも、御本人には、なかなか判断がつきません。そんな時こそ、我田引水で恐縮ですが、歯医者を上手に利用してください。予防の旬を見つけて、その時に必要な処置を受けるということは、最小限の処置で、最大限の効果が期待できるということです。食べ物の旬は、一番美味しい時です。予防の旬とは、その人にとって、一番利益をもたらす時とも言えるでしょう。旬に予防して、旬のものを頂く。やはり、旬が一番美味しいと思います。

「野菜や果物はつねに旬のものだけにして
 季節はずれのものには目を向けないで。」


きょうも一日シンプルに 草思社





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