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「買初にかふや七色唐辛子」 石川桂郎 [1903-1975]東京芝の生まれ
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C的生活 もういくつ寝ると新世紀と唄っていたら、あれよあれよと言う間に明けてしましました。今からちょうど百年前の1901年(明治34年)に、文芸評論家高山樗牛は「美的生活」を唱えました。『糧と衣よりも優りたる生命と身体とに事(つか)ふるもの、是也』すなわち、物質的繁栄や社会的地位よりも大切なもの、これこそ美的生活である。(文藝春秋2001年1月号170頁参照) 今回、新世紀(New Century)を祝して「C」にこだわってみました。題して「B的生活」ならぬ「C的生活」。まずは思いつくままに「C」の付く単語をあげてみましょう。
歯科医療のみならず医療は、cureからcareへ、careからcommunicationへというのが持論です。例えて言うならば、石につまずいて転んで膝をパックリ、四針縫ったというのがcure-治療、転んだけど擦り傷で唾付けたら治ったというのがcare-手当。石があるから気を付けてと声かけて、転ばずに済んだというのがcommunication-コミュニケーション。CCCへの変遷です。今回さらに四つ目の「C」の追加です。それはcomfort-安楽、快適です。治療を受ける前も、受けている時も、受けた後も快適。まだまだ不十分ですが目標とします。加えて思うに、医 療の原点とは、生活を楽にすること、コンフォートそのものではないでしょうか。ただし、同じ「C」でもcaries-カリエス、ムシ歯だけはご遠慮いただきたいものです。 |
七色唐辛子 この句の解説から-七色というのは蕃椒(とうがらし)に胡麻、陳皮(ちんび)、罌粟(けし)、菜種、麻の実、山椒の七つ(本山荻舟『飲食事典』平凡社刊)。これは決定的ではなく、紫蘇や青海苔を加えることもあるし、唐辛子も生と焼いたのとの区別がある。関東はナナイロと読み、関西は七味と書き、シチミと読む。 参考文献 草間時彦 食べもの俳句館 角川選書
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