no.32
2000/01
「すずなすずしろなつかしきものみなむかし」
林原 耒井(俳人 福井県生まれ[1887-1975]漱石最後の門人)

セーターのようなイリョウ

 正月早々この温かさだと何かしら拍子抜けします、皆さんのお正月は如何でしたか。年末から年始にかけては2000年問題で何かと不安でしたが「泰山鳴動鼠一匹」でホッとしています。
 ところで地球温暖化により、そのうちセーターもなつかしきモノ皆昔となるのでしょうか。考えてみるとセーターとは非常に簡単な保温機能付き衣料です。ミッソーニ、ギャップ、ユニクロとデザインや価格は違っても機能はさほど大差無いでしょう。セーターは人の身体が本来持っている体温を保存・保持するだけのことで、別段カイロのようにそのものが発熱するわけではありません。ですからオイルの補充も要らなければ、電池交換も不要です。きわめてシンプルかつエコロジカルなモノです。そこで提案、「セーターのような医療」。なにも厚手のセーターを身に纏い汗をかいて痩せようというのではありません。シンプルかつエコロジカルな医療、すなはち予防中心の医療ということです。歯科の疾病の多くは医科と異なり日頃の定期的なチェックや予防処置によってかなり回避できます。予防は最良の治療であり、シンプル(さほど時間や治療費を必要としない)でエコロジカル(薬や治療に必要な器具・材料を必要としない)です。もちろん痛みや不快感もほとんど伴いません。そんなこと百も承知とおっしゃる前に、鏡であなたの口の中を見てみてください、ノートラブルという方はおそらく一握りの方でしょう。頭でわかっちゃいるけど行動が・・・。2000年になり99から00へ、ここでひとつ頭のリセットボタンを押して頭の中も行動もゼロからスタートしてみては。2000年とは1900年代ではないし、かと言って21世紀でもない、だからこそ立ち止まって考える年なのではないかとラヂオで言っていました。桜歯科も今夏で丸10年、今年1年を見直しの年と考えます。






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