no.28
1999/1/1
「鯛焼の鰭よく焦げて目出度さよ」
水原 秋桜子『余生』所収。1892-1972東京神田生れ

パラダイム・シフト=価値観の転換

あけましておめでとうございます。いよいよ九九年。万事休すのキュウなのか、究極のキュウなのか、食べるだけできゅうきゅうのキュウなのか。いずれにしても新時代が目の前に来ているのは確かなようです。元日の毎日新聞社説より抜粋。『100年前、新渡戸稲造が「武士道」、その7年後に岡倉天心が「茶の本」を著した。ともに英文で出版され、日本に逆輸入された。・・ 二人が訴えたことは、単なる懐古趣味や、偏狭なナショナリズムを称揚するものではない。むしろ、そうした傾向を排し、歴史、伝統、精神風土に根ざした文化国家として生きることだった。・・日本は長期の不況の中で、第三の革命、第三の開国と呼ばれる大きな転換期を迎え、グローバリゼーションの大波に洗われている。同時に、世界でも地球規模でさまざまなパラダイム・シフト(価値観の転換)が起きている。宇宙から地球を見つめる時代は、間違いなく人類の意識変革を促す。これまで以上に、地球環境や生命倫理への洞察を深め、従来の科学、宗教、戦争などの文明史を根底から問い直すことになるだろう。・・それが21世紀を迎える世界の新しい価値観と秩序の創造であり、さまざまな文明、文化の融和となる。・・』
鶏が先か、卵が先か。客が先か、店が先か。歯科医療においてはやはり歯医者が先に変わるべきだと思います。何も100年前に戻って畳の上で箸を持って、ほとんど砂糖の入っていない日本食をよく噛んで食べなさいと言っているのではありません。痛くなってから歯医者に行くのではなく、痛くない時に、定期的に、床屋さんに行くような気持ちで通って欲しいのです。子供さんは、習字のお稽古、スイミングクラブでの水泳の練習のようなつもりで口腔内管理の稽古に歯科医院に通って欲しいのです。初詣に行かれた方も多いでしょう。鳥居をくぐったらまず手を洗って口をゆすぎます。昔の人は口腔内管理の大切さをちゃんと知っていたのだと思います。年明け早々カタイ話で恐縮ですが、ダイヤモンドと歯だけはカタイほうがよろしいようで。そうしてカタイ頭を軟らかくして歯医者もかわらなきゃ。






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