no.11
1994/10
「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の
 酒は静かに のむべかりけり」

1885ー1928 宮崎県東郷町生まれ 若山牧水

「枯れ歯と杜仲茶」かれはととちゅうちゃ

 問:枯れ歯と杜仲茶を結びつけるものは?答:Guttapercha(グッタペルカ、ガッタパーチャ)
 冒頭の歌に「歯にしみとほる」とあります。これは酒が五臓六府にしみとほるのとは違い、冷たい物を口に含んだ時におこる、ジーン、キーンとくるいわゆる「歯がしみる」です。歯がしみるということは歯が生きていること(有髄歯、若歯)の証です。ムシ歯が深くなり歯髄(歯の中の動静脈、神経など)がやられると抜髄(いわゆる神経をとる)して、根充します。その時にグッタペルカが根充剤として使われます。グッタペルカはマレー地方に産するアカテツ科植物の樹液を乾燥させたもので、オレンジ色の細いつまようじのような形に加工されています。神経を抜かれた歯(枯れ歯)は歯の根の周りの骨からしか栄養がもらえないためもろくなります。
 実は先日スーパーで、このグッタペルカの文字が杜仲茶にボトルにプリントしてあり、びっくりしました。杜仲茶とは古来中国で、朝鮮ニンジンと並び最上級の生薬、植物界の薬局として珍重され、ウーロン茶に比べ、より積極的な薬理作用を持ち、ノンカフェインでカルシウム、鉄分、カリウム、亜鉛などを豊富に含んでいます。この杜仲茶の葉や樹液、芽を切ると銀色の乳液が細い糸をひきます。杜仲茶は一科一属一種の落葉樹で、野生では中国中南部にしか見られず、7〜8年前より日本国内でも栽培されているそうです。杜仲栽培の最大の特長は無農薬栽培で、不思議なことに虫がつきにくいということです。栽培の時からクリーンな杜仲は、杜仲茶となり飲まれることによって体をクリーンにします。薬効は数多くてりますが、利尿効果により体じゅうをクリーンにし、血行、ホルモン、神経の流れをよくする、しかも副作用は全くない、体に必要な微量元素も入っている、といいことずくめの杜仲茶です。
 根充剤のグッタペルカと杜仲茶のグッタペルカは同じものではありませんが、グッタペルカの入っている杜仲茶を飲むと歯がしっかりしてくるような気になります。杜仲茶を飲むと枯れ葉がしっかりしてくる、若歯が枯れ歯にならないと、となればなあと思いながら、静かに飲むぺかりけり。

杜仲茶:日立造船株式会社バイオ事業部 tel/0120-10-3728






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