この本はカルノが毎朝アクセスする「さとなおさん」のさなメモに紹介されていました。早速購入! もちろん当たり、大当たり!!でした。本の帯には「誰も知らない、もうひとつの地球(プラネット)」。
『どうしてこのように見えるのですか?とよく聞かれます。「人間のまなざしは訓育され、規定される。風景を風景として認識させるのは多様な知の言説にほかならない」とどこかで読んだ覚えがあります。(中略)一歩退いてものごとを見ると様々な答え、結果が出てきます。自分の受け取った気持ち、相手が受け取った気持ちを素直に受け入れると一つの写真でも色んな見え方がすると思っています。』(写真集の文章より)
佐藤雅彦氏が寄せた文に『写真は文字通り「真の世界を写しだす装置」』とあります。真実はひとつでも、その真実のとらえ方は千差万別・十人十色ですし、その人がとらえたものが真実と全く相違ないかは疑問です。と言うより、真実をそのまま寸分違わず捉えることは不可能でしょう。
日々の臨床でも感じます。やはりヒトの身体は正直、つまり真実です。ゆえに患者さんの言葉に医療人は謙虚に耳を傾けるべきであると、日々反省しております。真実はひとつ、しかしその表現は多々。真実に近付く近道には、素直・謙虚が必要な気がします。 |