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「スウェーデン式 アイデア・ブック2」 |
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フレドリック・ヘレーン
テオ・ヘレーン著
ダイヤモンド社1000円+税 |
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スウェーデン式 アイデア・ブック2 |
この本は、以前「アイデア・ブック1」を読んでいましたので、すぐさま手に取りました。
30項目のアイデアのヒント満載です。中でも今回カルノなりに一番感動したのが10番目の「3+4別のやり方を考えよう」でした。
『スウェーデンの大学都市ウプサラ在住のある先生は、次のような典型的な算数のテストをやめることにしました。
3+4=?
その代わりに、いまは、こんなテストをしています。
7=? 』(24頁から)
新鮮な驚きを感じました。早速、何人かの子供さんに話したところ、さらに驚きました。カルノは返ってくる答えとして「7=3+4とか7=2+5とか」を用意していたところ、ある子供さんは「7=1+1+5、7=2+3+2」と、こちらの用意していない答えでした。さすがは子供!!
電卓に3+4=と入力すると、当たり前のことですが、必ず7の答えを出します。そこで、今回のアイデアのように7=と入力すると、何回やっても7=7としか電卓は答えを出しません。「ハイコンセプト」(ダニエル・ピンク著)という本に「コンピューターにできる仕事はこれからはダメ!」というくだりがあります。アメリカの高校や大学では、計算機や辞書持ち込み可能な試験が増えているそうです。すなわち、器械(パソコン・インターネット)のほうが速く処理すること、計算や過去の情報の検索などは、器械を使えばよい、人間として人間にしかできないことを考えよ、ということらしいのです。
電卓は3+4の演算処理は得意です。しかし7=の先の演算を構築することは不可能です。電卓の不可能こそ、人間の思考なのではないでしょうか。 |
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