オススメ.67






「食の一句」
櫂未知子著 ふらんす堂 1714円+税
食の一句

 カルノの朝のネットアクセスは「増殖する俳句歳時記」から始まります。清水哲男氏によるサイトで、毎日一句ずつの紹介です。今年4月12日付の文章の中でこの本を知りました。六月を走り読みしてみましょう。

「後朝や冷しスープに浮くパセリ 小林貴子」
 後朝(きぬぎぬ)というのが、かなり意味深な句です。

「鮨喰うて道を急がずなりにけり 石原八束」
 かなり、美味しかったお鮨なのでしょう。大満足!

「水揚げの鯖が走れり鯖の上 石田勝彦」
 鯖好きのカルノにとっては、読んだだけで唾がジワッ。

「俎板や青菜で拭う烏賊の墨 松瀬清々」
 小料理屋のカウンターに座って、ふと覗くと・・。

「梅雨深く葱だくさんのぎようざかな 草間時彦」
 梅雨と葱と餃子、またまた唾が・・。

「もつ焼いている白雨のはずれかな 永末恵子」
 モツも大好きです。はくうは夕立・にわか雨のこと。

「食ひ物の名は限りなしつゆの雨 石川桂郎」
 真実!食欲なのか煩悩なのか、限りなしです。

 このように、1月1日から12月31日まで、365句紹介してあります。旅のお供に、おなか空いたら開きましょうか。

増殖する俳句歳時記2006年4月

http://www.longtail.co.jp/%7Efmmitaka/200604.html
ちなみにこのサイトは今月末、予告通りに10年間で幕を下ろす予定です。




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