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「旅のヒント」 五木寛之 |
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東京書籍 1400円+税 |
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旅のヒント |
カルノは本を読む時に、理解度を深めるために可能な限りあることをします。それは「現場に身を置く」ということです。スターバックスのことを書いたビジネス書であればスターバックス店内で読みます。旅の本であれば、旅をしながら読みます。恋の本であれば恋をしながら(?)。
この本もフランスへ向かう機内で読みました。イタリアで食べるイタリア料理が美味しいように、北国で飲む日本酒が五臓六腑にしみわたるように、現場でその本を読むと五感を総動員して読んでいるかのようで、文章がスッと身体にはいります。
『それはひとえに健康であること、これが基本ではないだろうか。とりあえず自分の脚で歩ける、食べたい物を食べることができる、重い鞄をかついで階段を上がり下りすることができるという、ごく普通に言うところの健康というものに恵まれていることが旅の基本だと思っている。』15頁より
『よく「五木さんの健康法は何ですか」と聞かれることがある。
「さあ・・・・」と腕組みして考え、あれこれと頭のなかに思いうかべる。その結果、最近ではいつも「よく旅をしているからでしょうか」という答えになってしまう。』16頁より
旅好きのカルノにとって、これは有り難い言葉です。旅をする大義名分がまたひとつ増えました。まさしく心と身体のエナジーサプリ!
『むかしからバッグマニアと言われるぐらいバッグには関心がある』23頁より
おかわりは、この文に関連してもう1冊。
『「男がバッグにこだわるのは?」
と、友人の一人が言った。
「それは男がいつも旅立つ夢を抱いているからさ」』 |
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