|
|
|||
|
|
サザンに「あっという間の夢のTonight」という唄があります。この二年間はアッという間、まさしく「邯鄲夢の枕」ならぬ、「カフェの夢枕」でした。残り二冊となると、結構悩みましたが、やはり、時節柄、美味しいもので締めくくりでしょう。 この本は、出張前のチェック本です。旅行や出張前にはこの手の本を数冊、必ずチェックしてから出発します。そのほうが、絶対に楽しい旅になりますから。 「『話題といえば歯医者の業界のことだけ。三百六十五日いつもそうでした。それが耐えられなかった。酒にはその国のその国の歴史と文化がある。それに興味を持ち始めたら、もう……』と、まつかわの主はつぶやいた。」(276頁から) 実は、カルノいまだにバーテンダーになりたいと、心ひそかに思っております。いつの日か…。 「人生は食卓にある。うまいものを食べ、うまい酒を飲み、気分よく眠る。その繰り返しで一生を終わることができたら、こんなにしあわせなことはない。」(前書きから) おかわり本もこの方の本です。佐藤隆介は本名、朝倉圭介はペンネームとのこと。ご本人「職業は旅屋」と自称し、全国津々浦々を食欲旺盛、興味津々での紀行本です。鹿児島も出てきます。 「では、夜も更けたことゆえ、しめくくりに神の河をオンザロックでやってお開き」(57頁から) この神の河、カルノは好きです。逆さに読むと「河の神」。 |
||||||
|
|
「それともう一つ、気をつけていることは、龍頭を最後までギリギリ巻き切ってしまわないことだ。この辺で一杯だな、というすこし前まで巻いて、そこで龍頭をすこしもどしておく。もどすというか、何回転かゆるめるのだ。」(15頁から) この本の第1章は「本と遊ぶ」です。「活字を読むのは病気である」とか「読書をしても人は美しくならない」と言いつつも、「本は精神の道具である」「一冊の重みをしみじみと感じるとき」と話は進みます。 「人間、やらなければならないことが、山ほどある。しかし、どうでもいいことをやることも、また大事だ。必要なことだけをやって過ごす人生などというものは、むなしい。」(199頁から) 「こうなれば、せめて自分の休日ぐらいは、世界でただ一人の自己と向きあいたい。自分は一体どういう人間なのか、体や心はどのように他人とちがうか、そこを見極めることからはじめて、自分だけの遊び方をさがすことだ。」(202頁から) 「おわりに」の中で「人生は短く、退屈は長い」とおっしゃっています。まさしく邯鄲夢の枕です。 おかわりは、井伏鱒二の「厄除け詩集」。声に出して、これ読んで、厄を払って、よいお年を! 二年間のご来店に、深謝!! コノサカヅキヲ受ケテクレ ドウゾナミナミツガシテオクレ ハナニアラシノタトヘモアルゾ 「サヨナラ」ダケガ人生ダ (53頁から) |
||||||
|