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「嫌いなことを無理にする必要はまったくない。我慢は美徳でもなんでもない。これは社会に出ても言えることだ。会社が嫌なら我慢などせずに辞めてしまえばいい。その仕事が嫌いだったり、会社に行くのが嫌だったりするのは、その仕事に向いていないというだけだ。嫌いなことを克服する人間もまれにいるが、私に言わせればそれはエネルギーの無駄である。嫌いなこと、やりたくないことをいくらやっても、人よりそれが得意になる可能性はほとんどないからだ。」(22頁から)。 こうもはっきり言われると、「おっしゃるとおり!」と納得せざるをえませんが・・。そうはいかないのが人生ですよね。おかわりもこの方の本です。 「成功へと直結する私の二つ目のモットーは、『とにかくすべてを”自分でやる”』ということ」(195頁から)。 「自分の頭と”腕一本”で勝負できる好環境」(225頁から)。 「ならば、何も年をとってから好きなことをやるよりは、若い頃からやったほうがずっと伸びる。それは誰が考えても自明の理ではなかろうか。」(231頁から)。 この方は、青色発光ダイオードの発明により、いま、ノーベル賞に最も近い男といわれている研究者です。しかし、本を読むうちに、この人は「好きなことだけやっていない」ことがわかります。それでは本のタイトルと矛盾するようですが、この人にとっての「好きなことだけやればいい」の意味は少々違うようです。おそらく、「高い志をもち、その目標に向かっては、全身全霊を捧げろ!」。そのためには、「好きなことじゃないと無理だ」という意味のような気がします。 |
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「なんということもないごく平凡な一枚の白い紙。きわめて普通の出来ばえをした一本の鉛筆。そして三十センチほどの長さの、これまた平凡な一本の定規。この三点を机の上にならべると、そこには人間の文明のすべてがある」(あとがきより)。 「オススメ45」とは、かなりの次元の開きがあるようにも思えますが、実は同じです。なぜならば、それはただ単にフルマラソンのスタートとゴールの違いではないでしょうか? 健康な人なら、誰しも、フルマラソンのスタートラインに立つことはできます。しかし、すべての人はゴールできません。ましてや、3時間以内となると、ごく少数の人しかゴールインできないでしょう。スタートがこの本とするならば、中村修二さんの本は、ひとつのゴールでしょう。 スタートラインに立ててもゴールできない理由を、おかわり本が説いてくれます。 「そして、ここまでこの本を読み進めてくれたあなたにとっての最大の問題は、『読んで、分かって、やらないこと』。(中略)──ちょっと挑発的な言い方をすると、この本を読み終えて、そのまま何もしない人が99%いる、ってことです。」(233頁から)。 まさしく、このとおり。スタートラインに立ったら、次にやることは、まず一歩を踏みだすことではないでしょうか。そんな簡単なこと、今さら言われなくてもわかってる。でも、やらない。それも人間のスゴサかも・・。 |
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