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リーダーズ・チョイスBEST 13 of ゴルゴ13 「黄昏流星群 18」邂逅する惑星


オススメ.37


さいとう たかを 著
小学館/1,800円+税
リーダーズ・チョイス
BEST 13 of ゴルゴ13

 カルノが師匠と仰ぐ人に、ふたり。「ゴルゴ13」と「007」です。その生き方、仕事っぷり、色気……。すべてにおいて脱帽です。007の最新作はイマイチでしたけど。
 ゴルゴ13の、自分の目で見たものしか信じないという哲学が、特に好きです。卒後まもなく入局したときに、先輩の先生に「君も科学者の端くれである。研究においては、ありのままを記せ。決して、データの捏造をしてはいけない」と、諭されました。
 おかわり本はゴルゴ13のオフィシャル・ブックです。ゴルゴ13クラスになると「ゴルゴ学」と、学問になってしまうのですね。まえがきには「ゴルゴ学は現代の神学である」とタイトルされ「この作品には、ありとあらゆる学問の成果が結集されていることをご存じだろう。(中略)―ゴルゴ13という一人の男の生き方には、人類が到達し得る究極の理想像を見ることができるのである。(中略)―既存のあらゆる思想にとらわれることのない生き方は、それ自体すでに哲学である」(一部抜粋)と、学問、いな神学としてのゴルゴ13の定義が書いてあります。好みもありますので、気が向いた方はどうぞ。もちろん、カフェには全巻そろえてあります。

オフィシャル・ブック
THEゴルゴ学


●ビッグコミック特別編集プロジェクト 著
  小学館/1,800円+税



オススメ.38


弘兼憲史 著
小学館/505円+税
「黄昏流星群 18」
邂逅する惑星

 実はカルノ、この作者の方と一度、ひとことだけ言葉を交わしたことがあります。10年近く前、別府の講演会の分科会でのこと「ペン落ちましたよ」「どうも」。
 この「黄昏流星群」は、18巻を数えます。タイトルにあるように、登場するほとんどの主人公が40歳代以上の人物設定です。
 「唯一、足りないものがあるとすれば、それは私の存在理由だ。ただ無為に、気ままに暮らすのではなく、誰かの役に立ちたい。何かの役に立ちたい。しかし、残念ながら、私はずっとサラリーマンだった。人様の役に立つような”ワザ”を、何も持っていない」(191〜192頁「老星は死せず」から)
 第一話「邂逅する惑星」で、若くない男女が別れるシーンがあります。その場所に昨年立ちました。モンブランがかなたに見えました。かの有名な「ロマネ・コンティ」の畑です。昨年連載の「ものづくり名手名言」第23回に登場いただいた、ドミニク・ミニュレさんの畑のすぐ近くです。
 おかわり本は「島耕作」シリーズ。課長から始まったこのシリーズは、部長、取締役と出世しています。新たに「ヤング島耕作」も加わりました。高校生の頃、本屋で立ち読みした「俺の空」を思い出します。時代が変わっても、主人公が変わっても、兵どもの夢だけは見続けられるようですね。

「島耕作」シリーズ

●弘兼憲史 著
  講談社




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