クインテッセンス出版(株)
歯科衛生士 2002.vol.27
2002年8月10日発行

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ベリ子

ニコラ歯科勤務。雑誌「ベリィ」を愛読し、格好いい大人の女を目指す30歳。オシャレ同様、仕事にもひとひねりをプラスするのがルールだと思っている。
グラ子

ハナ歯科に勤務する歯科衛生士。ベリ子とは同級生で、学生時代からのつきあい。愛読誌は「グラチア」。仕事の愚痴や悩みをよくベリ子に相談している。


「辛目甘口」〜選ぶ目厳しく、味はスウィート




グラ子 「パパ・ママ教室は、おかげでバッチリだったわよ。」
ベリ子 「どういたしまして。けど、ポイントは継続よ。」
グラ子 「実は、そうなのよ。院長がさあ、気をよくして、次のテーマは何?だって。それで、お菓子について考えているんだけど。ねぇ、アシストお願い!」
ベリ子 「あるわよ、いいのが。グラ子は、コスメフリークだから知ってると思うんだけど。」
『辛目甘口』
グラ子 「わ、懐かしい。それってS堂のヒットコスメじゃない。」
ベリ子 「さすが、グラ子!」

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 ということで、今月は「辛目甘口」。
 ムシ歯の原因に、砂糖が関係していることはご存じだと思います。最近では、キシリトールのヒットで、今まで以上に、お菓子に含まれる甘味料に関心が集まっています。でも、砂糖が原因だから、すぐに甘いものをダメと言うのは、考えもの。子どもたちにとって、むかし駄菓子屋、今はコンビニで、お菓子を買うことは楽しみのひとつなのです。もちろん、食べるのはさらなる喜び。頭ごなしに禁止・制限するのは、かえって悪影響にもなりかねません。そこで、「辛目甘口」。辛目=厳しい目で選んで、甘口=食べるとスウィート。子どもたちに、選ぶルールをしっかり伝授しましょう。
 おじいちゃん、おばあちゃんを含めて、子どもさんと一緒にお菓子を買う機会はたくさんあると思います。そんなときにぜひ、選ぶコツを教えてあげて下さい。コツは、@甘味料のチェックと、Aそのお菓子の性状のチェックです。砂糖よりはキシリトールなどの甘みの方がベター。また、パリパリ、サクサク、グニュグニュ、ネバネバなど、お菓子の性状によって、口の中に留まる時間が違います。長い時間口に残るお菓子を食べたあとは、水やお茶での、うがいがポイント。
 選ぶ目は辛く厳しいけど、口にいれるとスウィート。辛目甘口、ちょっとしたコツです。


 注意点として、お菓子の性状はある程度わかるとしても、問題なのは甘味料のチェックよね。ポイントは、砂糖の有無。砂糖が少しでも入っていれば、ムシ歯をつくりやすいと考えて。わかりにくいのが、砂糖の名前。砂糖、蔗糖(しょとう)、シュガー、サッカロース、スクロースは、みな同じ砂糖のことなのよ。さらに、フリーシュガー、ノンシュガー、シュガーゼロなど、言葉もいろいろ。
 それに、キシリトール入りと表示してあっても、よく見ると、砂糖も入っていたりすることがあるわよ。キシリトール入りと、キシリトール100%は意味が違うの。言葉に惑わされることなく、きちんと、大人の目で、お菓子の裏書きを読んで判断することがポイントね。





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