クインテッセンス出版(株)
歯科衛生士 2002.vol.26
2002年7月10日発行

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ベリ子

ニコラ歯科勤務。雑誌「ベリィ」を愛読し、格好いい大人の女を目指す30歳。オシャレ同様、仕事にもひとひねりをプラスするのがルールだと思っている。
グラ子

ハナ歯科に勤務する歯科衛生士。ベリ子とは同級生で、学生時代からのつきあい。愛読誌は「グラチア」。仕事の愚痴や悩みをよくベリ子に相談している。


「はは大切」-パパ・ママはおうちの歯医者さん




グラ子 院長がさあ、夏休みの間に、パパ・ママ教室をやろうってゆうんだけど。  なにかいいアイデアない?」
ベリ子 「あるわよ。ねえ、グラ子。これなんて読む?」
『はは大切』
グラ子 「“歯は大切”?それとも、“母大切”?」
ベリ子 「そう。両方とも正解!」

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 「はは大切」さて、あなたは何と読まれましたか?「母大切」、「歯は大切」。どちらも正解です。
 からだの中で、生まれて初めて大人になるのが「歯」です。六歳臼歯とも呼ばれる第一大臼歯で、この歯は立派な大人です。しかし子どもたちは、自分の口の中の大人に気付いていません。しかも生えはじめの時は、すぐ手前の子どもの歯より、背丈が低いために、汚れが残りやすく、ムシ歯になりやすので要注意です。
 そこで「母大切」。お父さんやお母さんのチェックが大切です。中学生になるまでは「パパ・ママはおうちの歯医者さん」でいてください。できれば、おじいちゃん、おばあちゃんも含めて、子どもさんのまわりの大人全員が気を配ってあげてください。「孫かわいさ」の意味は、お菓子を買ってあげることだけではありません。ムシ歯をつくらせないことの方が、もっと価値ある「孫かわいさ」ではないでしょうか。
 中学生になるまでは「母大切」。中学生になったら「歯は大切」。ではもう一度「はは大切!」。


 ここで、注意してほしいのは、特に若いパパ・ママにみられる、ゴシゴシ磨き。確かに、仕上げ磨きは必要なんだけど・・・。
 口の中って、大人だってデリケートなところ。小さな子供にとっては、さらにナイーブ。その小さな口の中に、たとえ、子ども用の小さめの歯ブラシであっても、つっこんでゴシゴシされたら・・・。子どもさんにとっては、たまんないわよね。嫌がるのも、アタリマエ!
 歯ブラシがむりな子どもさんには、綿棒でもオーケーだし、ガーゼを指にまいてもオーケー。やっぱり大切なのは、パパ・ママが、肩の力を抜いて、まずはリラックスして、遊びながら歯磨きすること。フッ素入りも使って、らくらく、ニコニコ、ピッカピカ。





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